【2月21日 AFP】オーストリア西部インスブルックの裁判所は19日、交際相手の女性を厳しい冬山登山に連れ出し、女性が窮地に陥ると置き去りにして低体温症で凍死させた登山家の男(37)に対し、重過失致死罪で有罪とし、拘禁5月の執行猶予付き判決を言い渡した。オーストリア通信(APA)が伝えた。

ケルスティン・Gさん(33)は2025年1月、オーストリア最高峰グロースグロックナー山(標高3798メートル)への夜間登山中に死亡した。

この事件は世界中で話題となり、他者への責任の限界や、異常気象や自然災害の時の正しい対応をめぐる議論を巻き起こしている。

裁判官は判決の中で、標高3798メートルのグロースグロックナー山登頂は、ケルスティンさんの登山レベルを「はるかに超えていた」として、より経験豊富なパートナーである男の「責任下」にあったと判断した。

2人は登山の準備と装備が不足していたため、悪天候の際に適切な行動を取れなかった。

無罪を主張した男は、ケルスティンさんがこれ以上は無理だと自覚した時に事態が制御不能になったと述べている。

男の説明によると、ケルスティンさんは男が救助を要請するため、一人で下山し、置き去りにされることに同意したという。

ケルスティンさんの遺体は翌朝発見された。

その後の司法解剖で、ケルスティンさんがウイルスに感染していたことが判明した。

男の元交際相手の女性は法廷で、自分たちが2人でグロースグロックナー山に登った時のことについて証言。男は女性が遅過ぎると言って「真夜中に私を置き去りにした」と語った。

男には9400ユーロ(約172万円)の罰金も科された。判決に不服があれば、控訴することができる。(c)AFP