“スマホ断ち”の連休へ…韓国・静寂に浸るブックステイという贅沢
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【02月19日 KOREA WAVE】連休中、気づけばスマートフォンばかり見て時間が過ぎてしまう――。そんな過ごし方に物足りなさを感じる人々の間で、「ブックステイ」が静かな人気を集めている。デジタル機器から離れ、自分だけの空間で読書に没頭する“デジタル・デトックス”体験だ。
ソウル市麻浦区にある時間予約制の書店「フィフティブックス」は、1回につき1人だけを迎える特別な空間である。ドアロックを解除すると、本とメモに囲まれた約9平方メートルの小部屋が広がる。利用者はまず、壁に掛けられた8種類の「心カード」から一つを選ぶ。
カードには「働きすぎのあなたへ」「悲しみがあふれるとき」「私が私として生きること」などのテーマが記され、それぞれ小説、エッセー、詩集など3冊ずつ推薦図書が示されている。棚に並ぶ本には、前の来訪者が残した感想メモや下線があり、静かな対話が重なっていく。
共用ノートには「ニュージーランドからずっと見守り、必ず来たいと思った」「2時間の読書と書き写しの時間を大切に持ち帰る」といった言葉が並ぶ。別の来訪者は「一人で味わう満ち足りた静けさが、騒がしい日常の中の避難所のようだ」と記した。
こうしたブックステイは全国で60カ所以上にのぼるとされる。宿泊可能な施設や、利用者の悩みに合わせて本を選ぶ完全オーダーメード型の空間もある。
ソウル市瑞草区の「ヘグム書家」は、利用者の事情に応じて手紙を書き、本を薦める“本の処方”を提供する。新年には目標や将来像を整理する「ビジョンデスク」も設け、来訪者は携帯電話を預けて内面との対話に集中する。転職や部署異動、恋愛や別れなど、人生の節目に向き合う相談が多いという。
京畿道金浦市の「ポムギル書房」では、連休中はほぼ満室状態が続く。大型スクリーンで映画鑑賞もできるが、利用者の半数は「本を読む」と答えるという。
データコンサルティング会社の調査によると、今回の旧正月連休の予定1位は「自宅で休息」(44.7%)だった。文化生活(15.3%)や自己啓発(9.7%)を上回る結果である。
長い連休でも、心が本当に休まる時間は意外と短い。スマートフォンの画面ではなく、ページをめくる音に耳を澄ませる一日。静かな書店で過ごす時間が、新たな定番になるかもしれない。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News