【2月19日 AFP】オーストラリアの人種差別監視機関は18日、反移民を掲げる極右政党「ワン・ネイション」のポーリン・ハンソン党首に対し、イスラム教徒を標的とした発言について謝罪を求めた。

上院議員でもあるハンソン氏は16日、スカイニュース・オーストラリアに対し、オーストラリアはイスラム教とその過激化に対して「強硬な姿勢」を示すべきだと主張。

「彼ら(イスラム教徒)の宗教を懸念している。(イスラム教の聖典)コーランにもあるように、彼らは西洋人を憎んでいる。それがすべてだ」「あなたは『でも、イスラム教徒にもいい人はいる』と言うかもしれない。でも、申し訳ないが、どうしてイスラム教徒にもいい人はいるだなんて言えるのか?」と語った。

ギリダラン・シヴァラマン人種差別撤廃委員は、人に「烙印(らくいん)を押し、おとしめる」発言は、恐怖を増大させ、分断を深めるだけだと指摘。

「社会の結束の重要性を訴える人たちへ。オーストラリア人全体を孤立させたり、軽蔑したり、疑念を抱かせたりすることで、社会の結束を築くことはできない」として、結束は相互尊重から始まると付け加えた。

さらに、「ハンソン上院議員には発言を撤回し、オーストラリアのイスラム教徒に謝罪するよう求める」と述べた。

これに先立ちハンソン氏は同日、公共放送ABCに対し、実際に「イスラム教徒にいい人はいない」とは考えていないと述べ、発言を撤回した。

だが、「シャリア(イスラム法)を信じない人、複婚(イスラム教では男性が複数の妻を持つことが認められている)を認めない人、ISIS(イスラム組織イスラム国)の花嫁をオーストラリアに受け入れたい人、カリフ(イスラム教の預言者ムハンマドの後継者)制を信じるガザ(パレスチナ自治区ガザ地区)出身者」を不快にさせたのであれば申し訳ないと付け加えた。

トニー・バーク内相は17日、ハンソン氏の発言は「間違っていて残酷」であり、公職者としてふさわしくないと述べた。

ハンソン氏率いるワン・ネイションは現在、下院(定数150)で1議席、上院(定数76)で4議席を有しており、最近の政党支持率に関する世論調査では、自由党と国民党による主要な右派野党連合を上回っている。

次の総選挙は2028年5月までに実施されるが、ワン・ネイションに対する高い支持率が勝利につながるかは分からない。(c)AFP