「雇用寒波×AI不安」で公務員回帰…韓国・9級競争率V字回復の真相
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【02月18日 KOREA WAVE】数年間にわたり低下してきた韓国の公務員試験の競争率が上昇に転じている。人工知能(AI)の急速な普及や景気低迷による就職難が背景にあるほか、政府による待遇改善の取り組みや定年保障という安定性が大きく影響しているとみられる。
人事革新処によると、2026年の国家公務員9級公開競争採用試験の平均競争率は28.6倍で、前年より4.3ポイント上昇した。採用予定人数は3802人と前年より528人減ったが、志願者は3607人増の10万8718人に達した。
国家職9級の競争率は2011年には93.3倍まで跳ね上がり高い人気を誇ったが、2012年に72.1倍へ低下して以降、下落傾向が続いた。2024年には21.8倍まで落ち込み、1992年(19.3倍)以来32年ぶりの低水準となった。
人気低下の主因としては、若手、とりわけ下位職級公務員の待遇が厳しい点が指摘されてきた。
韓国行政研究院の「2024年公職生活実態調査」によると、「業務成果に見合う報酬か」との問いに対し、「全くそう思わない」「そう思わない」と答えた否定的回答は54.3%に上った。一方、「非常にそう思う」「そう思う」との肯定的回答は10.9%にとどまった。特に8~9級では否定的回答が64.2%、肯定的回答は7.6%だった。
「類似業務を担う民間企業と比べた場合の適正性」についても、66.1%が否定的に回答し、8~9級では70.1%に達した。
「転職の意思」については、8~9級の56.4%が「ある」と答え、その理由のトップは「低い報酬」(73.2%)だった。こうした傾向は下位職級だけでなく、勤続10年未満の公務員にも目立った。
ただ、状況はここ2年で変わりつつある。政府は厳しい待遇や過重業務により低下した公務員人気を回復させるため、若手公務員の処遇改善を進めてきた。公務員給与は2024年に2.5%、2025年に3%引き上げられ、2026年は3.5%と、9年ぶりの高い上昇率となった。
特に7~9級の若手公務員は追加引き上げ分3.1%が上乗せされ、初任給ベースで6.6%増となった。2026年の9級初任給は手当を含め年3428万ウォン(約364万3964円)で、月平均約286万ウォン(約30万4018円)となる。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News