2025年平壌での商品展示会=労働新聞(c)news1
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【02月15日 KOREA WAVE】韓国総合株価指数(KOSPI)が5000を突破し史上最高値を更新した。6000台到達も視野に入るとの見方が出るなか、北朝鮮は世界の証券市場をどう見ているのか。

北朝鮮には証券市場も株式市場も存在しない。もちろん証券取引所もない。企業は基本的に株式会社ではなく国営企業だからだ。中国やロシア、ベトナムなど旧社会主義国が1980年代以降、市場を段階的に開放し株式市場を設立したのとは対照的に、北朝鮮は依然として取引所のない国にとどまっている。

北朝鮮は株式や債券といった資本証券について、「資本集中の基本手段であり、労働者から搾取した利潤を再分配する道具」と否定的に位置付けてきた。国外資本についても「甘い汁を吸うだけ吸って撤退する資金」との警戒感が強い。この認識はキム・ジョンウン(金正恩)時代に入っても大きくは変わっていない。

もっとも、北朝鮮が証券市場に全く無関心だったわけではない。先代のキム・ジョンイル(金正日)総書記は1980年代後半、「資本主義経済をよく研究せよ」と指示し、1990年には国際金融市場への進出と外貨獲得の必要性を強調した。

2001年の中国・上海訪問時には、上海証券取引所を2度視察し、株価変動の要因について質問するなど高い関心を示した。当時、北朝鮮が株式市場を導入するのではないかとの観測も流れたが、「わが式社会主義」の枠内での活用研究にとどまった。

2012年以降、経済分野の学術誌で証券関連論文が増加した。証券の法的性格、投資リスク、価格理論などを扱う内容で、基礎的水準ながら関心の広がりを示す。

特に注目されるのは、2014年に出版された『証券投資と分析』だ。金融部門の実務者向けの解説書で、証券発行市場や取引方法、理論価格やリスク分析、技術的分析などを紹介する。序文では「変化した国際環境に合わせ証券市場研究を深化し、新市場を開拓するため」と目的を明示している。

書中では「世界的に資本主義市場しか存在しない条件下で、市場に積極進出し資本主義を大いに利用するには証券市場を正しく活用すべきだ」と述べる。海外市場で収益を得るための研究であることがうかがえる。

最近は人工知能(AI)を活用した国際金融市場研究も進む。金日成総合大学は国際金価格予測研究を進め、「自動金融操作体系」(プログラム取引)への関心も示した。ITを通じて瞬時の投資機会を逃さない仕組みに注目している。

もっとも、研究と実際の投資は別問題だ。北朝鮮は国際制裁下にあり、公式な株式投資は現実的に困難である。

証券市場に関心を示してから40年余りが過ぎたが、平壌に取引所が設立される兆しはない。取引所を設けるには国営企業の株式会社化が前提となり、経済体制そのものの改革と直結する。中国やベトナムの例が示すように、資本市場開放は体制改革と不可分だ。

ただ将来、制裁が緩和されれば、合弁企業を株式会社化し、中国や香港市場に上場させる選択肢が浮上する可能性はある。現段階では、北朝鮮の証券研究は体制維持と外貨獲得をにらんだ理論的関心の域を出ていない。【チョン・チャンヒョン平和経済研究所長】

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