【2月13日 AFP】英国サッカー界における差別の撲滅を目指す反差別団体「キック・イット・アウト」は12日、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドのジム・ラトクリフ共同オーナー(73)が「英国は移民によって植民地化された」と主張したことを「恥ずべき」発言だと非難した。

モナコに拠点を置くラトクリフ氏は英スカイニュースのインタビューで、「900万人が生活保護を受け、移民が大量に流入している経済は成り立たない」と述べ、英国に流入する「膨大な数」の移民が経済に悪影響を与えていると主張。

「つまり、英国は植民地化されている。コストがかかりすぎる」とし、「英国は移民によって植民地化されている。そうだろう?」と繰り返した。

さらに、英国の人口は「2020年に5800万人」だったが、現在は7000万人という誤った統計を引用した。

国家統計局(ONS)の人口推計によると、実際の英国の人口は2020年半ばで6700万人、2024年半ばで7000万人弱だった。

数時間後、キア・スターマー首相はラトクリフ氏に対し、「不快で誤った」発言について謝罪するよう求めた。

キック・イット・アウトは12日、英通信社プレス・アソシエーション(PA)に対する声明で、「サッカーが地域社会を結びつける上で大きな役割を果たしているこの時期に、ジム・ラトクリフ卿の発言は恥ずべきものであり、深刻な分断を招くものだ」と批判。

「不正確な数字が挙げられていることに加え、マンチェスター・ユナイテッドは多様なファン層を持ち、移民によって文化史が豊かになった街でプレーしていることを覚えておく価値がある」「このような言葉遣いやリーダーシップはイングランドのサッカー界にあってはならない。多くのファンも同じように感じていると思う」と付け加えた。

複数のサポーター団体もラトクリフ氏の発言を批判した。

ラトクリフ氏と共に新ユナイテッドスタジアムの計画に携わってきたグレーター・マンチェスターのアンディ・バーナム市長も、この「扇動的な」発言を非難した。

与党・労働党の次期党首候補と目されるバーナム氏はX(旧ツイッター)で、移民制限を求めることと、英国にやってきた人々を「敵対的な侵略勢力」であるかのように描写することは全く別の問題だと主張。

「これは不正確で、侮辱的で、扇動的であり、撤回されるべきだ」と付け加えた。(c)AFP