カルマンの管路点検ロボット「パイパー」=カルマン(c)KOREA WAVE
カルマンの管路点検ロボット「パイパー」=カルマン(c)KOREA WAVE

【02月13日 KOREA WAVE】原子力発電所、水中インフラ、放射線環境……。韓国の特殊環境ロボットスタートアップ「カルマン(KALMAN)」は、人がじかに入るには危険であったり不可能だったりする現場にロボットを投入している。管路点検ロボットと水中ヒューマノイドダイバーロボットを前面に打ち出し、産業現場の危険作業をロボットで代替する市場を攻略している。

メガ・ニュース(MEGA News)のシン・ヨンビン記者の取材に対し、キム・ジュンホ代表は「ロボットの価値は単に人を代替することにあるのではない。人ができないことや、耐えがたい仕事を代わりに担うところにこそ本当の意味が生まれる」と語った。

カルマンが最初に商用化した製品は、原子力発電所の管路点検ロボット「パイパー」だ。

パイパーは放射線環境でも作動する。人が入りにくい配管内部を点検し、設備の状態を診断する用途に活用されている。韓国水力原子力と多数の事業検証を経て、実際の現場に投入されている。

キム代表は原発市場の特殊性を強調した。「原発は設備を止めた瞬間の損失が非常に大きい。単に異常の有無を確認するレベルを超え、再稼働が可能かどうかを判断できるほど信頼性のあるデータが必要だ」と述べた。

キム代表は、既存の産業用ロボットとの違いを「解決の可否」に見いだした。「確認だけするロボットでは、結局、人が再び入らなければならない。顧客の立場からすれば、それは中途半端なソリューションだ」という。

水中ヒューマノイドダイバーロボット「ロブスター」=カルマン(c)KOREA WAVE
水中ヒューマノイドダイバーロボット「ロブスター」=カルマン(c)KOREA WAVE

カルマンが最も力を入れている分野は、水中ヒューマノイドダイバーロボット「ロブスター」だ。既存の水中ロボット(ROV)が観察とモニタリングに焦点を当てていたとすれば、ロブスターは作業遂行まで可能な「産業ダイバー代替ロボット」を目標に開発されている。

「水中ロボットは以前から存在していたが、ヒューマンサイズで実際の作業が可能なプラットフォームは世界的にもほとんどない。確認後に解決までつながらないという難しさがあった」

キム代表はこうみる。

ロブスターは検査、保守、切断、異物除去など、さまざまな水中作業ができるよう設計された。特に大型水中ロボットと異なり、専用船舶や大規模な人員を必要としない点を強みとしている。

「既存市場には数トンに達するロボットも多い。そのような装備はコストや運用負担が大きく、実際に産業ダイバーを代替するのは難しい。2~3人で運用可能なヒューマンサイズにまで下げることが顧客利便性の核心だ」

キム・ジュンホ代表(c)KOREA WAVE
キム・ジュンホ代表(c)KOREA WAVE

キム代表は、世界の産業ダイバー規模を約4万人と推算し、原発や海洋インフラだけでなく、海上警察、軍、爆発物処理(EOD)など多様な需要が存在するとみる。

「人が行けるとしても、あえて人が命を懸けて入らなければならないのかという問いから出発した。このような問題は世界的に繰り返されている」

ロブスターは2025年末に試作品公開と現場デモを経て、2026年のグローバル販売を目標としている。

最近、産業界全般でヒューマノイドロボットに対する期待が高まっている。キム代表はヒューマノイドの核心を「外形」ではなく「現場投入の可能性」に見いだす。

「人の形に作ったからといって産業現場ですぐに使われるわけではない。重要なのは直観性、運用性、実際のフィールドに入ることのできる完成度だ。ヒューマンサイズで耐環境性を確保することが技術的に最も難しいが、現在重要な問題を多くの部分で解決した。産業的にこの方向が正しいと見ている」

キム代表が描くカルマンの未来は、展示会で注目を集めるロボットを超え、現場で繰り返し使われることで産業の安全と効率を変えるロボットだ。

(c)KOREA WAVE/AFPBB News