観光客でにぎわうソウル市中区の明洞(c)news1
観光客でにぎわうソウル市中区の明洞(c)news1

【02月13日 KOREA WAVE】2月15日から始まる9日間の中国の春節連休を前に、最大19万人の中国人観光客が韓国を訪れる見通しとなった。政府と観光業界は「量」だけでなく「質」を重視し、デジタル利便性と高付加価値サービスを軸に受け入れ態勢を整えている。

文化体育観光省と韓国観光公社によると、連休期間中の訪韓中国人は最大19万人に達する見込みだ。2025年の春節と比べ1日平均で約44%増加する計算となる。政府はこの勢いを一過性に終わらせず、「再訪したくなる韓国」へと定着させるため、関係省庁横断の歓迎対策を進めている。

政府は中国の大手オンラインプラットフォームと連携し、渡航前段階から需要の取り込みを急ぐ。韓国観光公社北京支社はEC大手「京東」と協力し、韓国ブランド商品購入者に観光商品券を贈呈。上海支社は旅行サイト「シートリップ」と組み、KTXや空港鉄道の割引券を提供する「オール・コリア・パス」キャンペーンを展開している。

広州支社は、雪を見る機会が少ない華南地域の特性を踏まえ、江原特別自治道と協力して「冬の雪花旅行」商品を重点的に売り込む。地域分散を促し、ソウル一極集中を緩和する狙いだ。決済面ではアリペイやウィーチャットペイとの連携を拡大し、個人自由旅行(FIT)客が現金なしで移動できる環境を整えた。

中国人観光客の旅行スタイルが買い物中心から滞在型へと変化する中、現場での対応も細分化が進む。

韓国観光公社中国地域センターの関係者は「家族旅行の需要が増え、訪韓パッケージ商品の募集人数は前年の4~5倍に急増した」と説明。山東地域ではソウルと釜山を結ぶ高付加価値の団体商品が特に好まれているという。

ソウル明洞では「ウェルカムイベントゾーン」を設け、記念撮影体験などを提供。済州国際空港では2026年の干支にちなみ、赤い馬のキーホルダーを配布するブースを設置する。あわせて済州の環境スローガン「済州との約束」を掲げ、持続可能な観光文化の浸透を図る。

春節特需の最前線に立つカジノ業界は、すでに繁忙期に入った。外国人専用カジノを運営するグランドコリアレジャー(GKL)は、2025年の営業利益が前年比37.4%増の526億ウォンとなり、収益性を回復した。

GKLは春節に合わせ、金浦空港の案内デスクを中国伝統の赤いちょうちんで装飾するなど、入国段階から歓迎ムードを高める。1株当たり354ウォン、総額約219億ウォンの現金配当も決め、業績への自信を示した。

済州ドリームタワー複合リゾートを運営するロッテ観光開発も、2月15~23日の期間中、1日最大1570室の予約を記録している。全1600室規模を踏まえると、ほぼ満室に近い水準だ。業界関係者は「中国現地チャネルでのマーケティングを強化し、高付加価値の滞在型観光客向けサービスを広げている」と話す。

文化体育観光省の関係者は「中国人の韓国旅行は日常文化を楽しむ滞在型へと変わった」と指摘し、「Kビューティーやグルメ、コンテンツなど多彩な魅力を不便なく体験できるよう、受け入れ態勢を継続的に点検する」と強調した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News