中国の拡張主義的野心は止まらない、台湾併合なら「次は日本とフィリピン」 頼総統
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【2月12日 AFP】台湾の頼清徳総統は10日、台北の総統府でAFPの独占インタビューに応じ、中国が台湾を併合した場合、日本やフィリピンなどのインド太平洋諸国が次の標的になると警告し、台湾の防衛力を大幅に強化する必要があると訴えた。
頼氏は2024年5月の就任後初めてAFPのインタビューに応じ、米国からの武器購入を含む重要な国防費を調達するため、立法院(議会)が400億ドル(約6兆1300億円)の追加予算を承認すると確信していると述べた。
中国の習近平国家主席は米国に対し、台湾に武器を売却しないよう警告しているが、頼氏は、米国は台湾を中国との「交渉材料」として利用する必要はないと述べた。
中華人民共和国(中国共産党)は台湾について、一度も統治したことがないにもかかわらず、自国領土の一部だと主張しており、武力行使による併合も排除していない。
頼氏は、「たとえ台湾を併合しても、中国の拡張主義的野心はそこで止まらない」「次に脅威にさらされるのは、日本やフィリピンなどのインド太平洋地域の国々だ。その影響は最終的には南北米大陸や欧州にも及ぶ」と述べた。
頼氏は最近の中国軍最高幹部の粛清について、「確かに異例の事態」たが、台湾が備えなければならないことに変わりはないと付け加えた。
台湾は、日本の南西諸島からフィリピンを結ぶ「第1列島線」の中心に位置することを、インド太平洋地域の安全保障と国際貿易にとって極めて重要だと考えている。
中国は日本およびフィリピンと領有権を争っており、台湾海峡は世界の物流の大動脈となっている。
複数の米軍基地があり米兵約6万人が駐留する日本の高市早苗首相は昨年11月7日の衆院予算委員会で、台湾有事をめぐって日本が集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」に該当する具体例を問われ、「戦艦を使って武力の行使も伴うものであれば、どう考えても存立危機事態になりうるケースだと私は考える」と答弁した。この答弁に中国は猛反発した。
米軍が九つの基地を利用するフィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領も、同国は台湾をめぐる戦争に「必然的に」巻き込まれるだろうと警告した。
頼氏は、「この変化する世界において、各国は国際社会に属しており、ある国の情勢は必然的に他の国にも影響を及ぼす」と述べた。
4月に中国・北京で予定されているドナルド・トランプ米大統領と習氏の首脳会談を前に、頼氏は、台湾は現状維持につながるあらゆる協議を歓迎すると述べた。
「トランプ大統領は、短期的には米国の利益を守り、中国の拡張主義を抑止するという困難な平和構築の取り組みを進めているとわれわれは考えている」「米国は中国とのいかなる協議においても、台湾を交渉材料として扱う必要はない」と主張。
「米中貿易競争の文脈において、中国は米国に対し、米国が中国に対して求めているものよりもはるかに多くのものを求めているからだ」と付け加えた。(c)AFP