【2月12日 AFP】フランスのジャンノエル・バロ外相は11日、会議でイスラエルを標的とした発言をしたとして、国連のフランチェスカ・アルバネーゼ特別報告者(パレスチナ自治区の人権担当)の辞任を求めていると明らかにした。

バロ氏はフランス議会で、「フランスは、フランチェスカ・アルバネーゼ氏の言語道断かつ非難されるべき発言を断固として非難する。発言は、政策を批判しても差し支えないイスラエル政府ではなく、イスラエル国民に向けられたものであり、断じて容認できない」と述べた。

アルバネーゼ氏は7日、中東の衛星テレビ、アルジャジーラがカタールの首都ドーハで開催したフォーラムにリモートで参加し、パレスチナ自治区ガザ地区での「ジェノサイド(集団殺害)」を可能にした「人類共通の敵」に言及。

「世界の大半がイスラエルを止めるどころか、イスラエルに武器を供給し、政治的な口実や政治的庇護を与え、経済的・財政的支援を行っているという事実だ」「莫大(ばくだい)な金融資本、アルゴリズム、そして武器を支配していない側にある私たちは、今や人類共通の敵を目の当たりにしている」と述べた。

アルバネーゼ氏は11日、バロ氏の発言前に収録されたニュース専門テレビ局、フランス24のインタビューで、「私は『イスラエルは人類共通の敵だ』とは一度も言っていない」と強調した。

だがバロ氏は、今回の発言は数ある恥ずべき発言の一つにすぎないと述べ、アルバネーゼ氏はイスラム組織ハマスによる2023年10月7日のイスラエルへの攻撃を「正当化」し、「イスラエルを(ナチス・ドイツ総統アドルフ・ヒトラー独裁下のドイツ)第三帝国になぞらえている」と非難した。

バロ氏は、エマニュエル・マクロン大統領の与党「再生」のキャロル・ヤダン議員の質問への回答で、「彼女(アルバネーゼ氏)はパレスチナ人の大義に反するヘイトスピーチ(憎悪表現)をあおる政治活動家だ」と述べた。

ヤダン氏を含むフランスの国会議員20人は前日、バロ氏に対し書簡で、今回の発言を受けてアルバネーゼ氏を「国連のあらゆる任務を即時解かれるべきだ」と求めていた。

フランスは、国連安全保障理事会の常任理事国5か国の一つ。(c)AFP