【2月11日 AFP】ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪のウクライナ代表スケルトン選手、ウラジスラフ・ヘラスケビッチは10日、国際オリンピック委員会(IOC)による禁止にもかかわらず、競技ではロシアとの戦争で亡くなった選手らの写真をあしらったヘルメットを着用すると明言した。

IOCのスポークスパーソン、マーク・アダムス氏は、ヘルメットがIOCの指針に違反するとした上で「競技中に黒い腕章を着用して追悼することを例外的に許可する」と発表した。

五輪憲章では競技中の政治的なジェスチャーが禁止されているが、選手たちは記者会見やSNSで意見を表明することが許されている。

ヘラスケビッチはIOCの決定を確認したが引き下がる考えはないとし、12日の男子スケルトン競技ではヘルメットを着用する予定だと記者団に語った。

「すべてのトレーニングで使ってきた。今日も使ったし、明日も使うし、競技の日も使う」とし、「私たちはいかなるルールにも違反していないと本当に信じている。IOCの決定には同意できない」と語った。

また「五輪ファミリーの一員でありたい」としつつも、ロシアの侵攻と戦争の「恐ろしい」結果を示す必要性を訴えた。

さらに、インスタグラムへの投稿では「五輪が開催できるのは、まさに彼らの犠牲のおかげだと心から信じている」とし、「IOCがこれらの選手の記憶を裏切ろうとしているとしても、私は彼らを裏切らない」とも語った。

一方、IOCのアダムス氏は、腕章案は「良い妥協案」だと考えていると述べた。

「IOCは、紛争で命を落とした友人や同僚を追悼したいという選手たちの願いを十分に理解している」とし、「私たちは彼の願いに対して、思いやりと理解をもって対応しようと努めた」と続けた。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、このヘルメットを着用するヘラスケビッチの権利を擁護していた。(c)AFP