犬譲渡広報ゾーンで広報・動物ケア活動に取り組むチョン・ミョンギュンさん=読者提供(c)MONEYTODAY
犬譲渡広報ゾーンで広報・動物ケア活動に取り組むチョン・ミョンギュンさん=読者提供(c)MONEYTODAY

【02月11日 KOREA WAVE】「たとえ一人で叫ぶことになっても、声を上げなければ何も変わらない」。この言葉を体現するように、韓国・全羅南道羅州市のチョン・ミョンギュンさん(37)は動物福祉のために地道な努力を重ねてきた。韓国インターネット振興院(KISA)に勤めながら、業務外の時間をすべて保護動物支援に注ぎ、「羅州市名誉動物保護官」として地域の保護動物施策をけん引している。

転機は2022年、地方選挙中に羅州市長候補へ繰り返し動物福祉チームの新設を提案したことだった。当時、畜産課が動物関連業務を兼務していたが、人手が足りず専門性も課題となっていた。チョンさんの働きかけにより2023年1月、専任チームが発足。さらにチョンさんは条例の整備にも乗り出し、全国の関連法令を独自に調査・分析。市議会議員と協力し、同年5月に羅州市動物保護条例改正を実現させた。条文中の「捕獲」という表現を「救助および保護」に改め、行政の動物観に象徴的な変化をもたらした。

譲渡率向上にも情熱を注ぐ。チョンさんは動物虐待の判例整理、警察への資料提供、KISAとの協力による出張譲渡説明会の開催、地域アーティストのバスキングイベントやチャリティバザーの企画など、制度面と市民参加の両面から支援を強化してきた。

現実には動物遺棄の取り締まりには限界があるとし、「譲渡活性化こそが解決策だ」と強調。農林畜産食品省に対して、羅州市を譲渡活性化モデル地域に指定する案を提案しており、協議が進行中だ。

昨年には、その献身的活動が認められ「韓国動物福祉大賞」個人部門で唯一、海洋水産相賞を受賞。活動開始から約6年、ようやく実を結んだ。

譲渡を通じて迎え入れた保護犬「ウルフ」と共に雪の中を駆け回る彼の姿は、声を上げ続けることの意義を象徴している。チョンさんは最後にこう語った。「かつて名前で呼ばれた動物たちが、今は番号で呼ばれている。だからこそ、“買わずに、譲渡を”という言葉を、もっと多くの人に届けたい」

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News