標的は13~17歳の少年 元教師の男、89人をレイプ・性的虐待で起訴 仏
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【2月11日 AFP】フランスの検察は10日、複数の国で1960年代以降、未成年者89人をレイプ・性的暴行したとして起訴されている79歳の元教師による大規模な性的虐待事件を公表し、被害を受けた可能性のある人に名乗り出るよう呼び掛けた。
エティエンヌ・マントー検事が南東部グルノーブルで記者会見し、事件を公表した。男は末期症状の母親と高齢の叔母の殺害も自白している。
フランス当局は異例の措置として、被告の氏名をジャック・ルベーグルと公表した。ルベーグル被告は1946年、グルノーブルから車で1時間ほどの距離にあるアルプス地方の町アヌシーで生まれた。
ルベーグル被告は2024年に起訴されて以来、勾留されているという。
マントー検事は、「被害を受けた可能性のある人が名乗り出られるようにするため、この氏名を公表する必要がある」と述べた。
マントー検事によると、ルベーグル被告は1967年から2022年にかけて、ドイツ、インド、コロンビアなどで未成年者を性的に虐待したとされる。「少年愛の紳士」を自称し、13~17歳の少年をターゲットにしていたという。
「教養がありカリスマ性のある」ルベーグル被告は、少年たちを保護し、「知的に誘惑」。自らを「幼い少年を訓練する古代ギリシャ人」と見なしていたという。
■時間との闘い
グルノーブル捜査班を率いるセルジュ・プロセデス氏は、「暴力は一切なかった」「われわれが本当に問題にしているのは、心の強制だ」と述べた。
ルベーグル被告の年齢と時効を考えると、捜査は時間との闘いで、「この捜査は2026年に終了する必要がある」という。
プロセデス氏によると、今回の呼び掛けは、未確認の被害者、あるいは捜査資料に「ニックネームかファーストネームのみ」で登場する被害者を「探し出す」ことを目的としている。
検察によると、これまでに約150人が事情聴取を受けたが、民事訴訟を起こすことを決めたのはわずか2人だという。
捜査官はこれまでに89人の被害者を特定している。
プロセデス氏は「被害者の間には真のためらいがあり、それはこの事件に特有のものだ」「ルベーグル被告は性欲をより満たすため知力を磨いていた」と述べた。
ルベーグル被告が捜査対象となった際に検察が情報を開示しなかった理由について問われると、マントー氏は「本件はやや異例のケースであり、まず事件の真ぴょう性を確認したかった」と述べた。
ルベーグル被告に前科はなかった。
この事件は2022年、ルベーグル被告の行動に「不審」を抱いた容疑者のおいが、被告のUSBキー(USBドングル)を捜査官に渡したことで発覚した。
マントー氏は、パソコンには「非常に内容の濃い15冊の本が収められていた」と述べ、捜査班が内容を精査したと付け加えた。
■さまざまな国
ルベーグル被告は、ドイツ、スイス、モロッコ、ニジェール、アルジェリア、フィリピン、インド、コロンビア、そしてフランス特別自治体ニューカレドニアで未成年者に対する犯罪を犯したとされる。ニューカレドニアでは、フリーランスの教師兼講師として働いていたという。
被告の仕事には、洞窟学の講師とフランス語教師が含まれていた。
「彼はこれらのさまざまな国を旅し、それぞれの場所で家庭教師や教師として定住し、若者と出会い、性的関係を持っていた」とマントー検事は述べた。
ルベーグル被告はまた、1970年代に末期がんだった母親を「苦しみを終わらせるため」枕で窒息死させたことも自白した。
1990年代には92歳だったおばも枕で窒息死させたという。
ルベーグル被告は、自分がこのような末期症状に陥ったら、誰かに同じようにしてもらいたいと主張し、自分のしたことを正当化しているという。(c)AFP