【2月11日 AFP】ハワード・ラトニック米商務長官は10日、少女らへの性的人身取引の罪で起訴され勾留中に自殺した富豪ジェフリー・エプスタイン元被告との関係をめぐり辞任を求める声が高まる中、2012年にエプスタイン元被告の私有島で昼食を共にしたことを認めたが、同被告とのより親密な関係については強く否定した。

ラトニック氏とエプスタイン元被告との関係は、新たに開示されたファイルに含まれていた電子メールのやり取りによって、2005年にエプスタイン元被告とのあらゆる関係を断ったというラトニック氏の主張がうそだったと判明したことで、厳しい調査に直面している

これまでのところ、ドナルド・トランプ政権はラトニック氏を支持しており、ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は、トランプ氏はラトニック氏を「全面的に支持する」と述べている。

レビット氏はさらに、ラトニック氏はトランプ政権にとって「依然として非常に重要なメンバーだ」と付け加えた。

ラトニック氏は昨年のポッドキャスト番組で、2005年にエプスタイン元被告の隣に引っ越し、家に招かれた際に不快感を覚えたと振り返った。妻と共に「二度とあの気持ち悪い人とは一緒に部屋に居合わせない」と決意したという。

「だから、社交の場でも、仕事でも、慈善活動でも、彼と同じ部屋に居合わせたことはそれから一度もない」とラトニック氏は主張していた。

だが、ラトニック氏が2012年に「エプスタイン島」として悪名高いリトル・セント・ジェームズ島でエプスタイン元被告と昼食を共にする計画を立てていたことを示す資料が開示された。

ラトニック氏は上院委員会の公聴会で、「(エプスタイン)島で昼食を取ったのは事実だ。1時間ほどだった」と語った。

だが、妻と子どもたち、乳母たちとが一緒だったと主張し「家族旅行だった」と強調した。

エプスタイン島で何か不審なものを目撃しなかったかと問われると、ラトニック氏は、自分の家族ともう一組の家族以外は、エプスタイン元被告に雇われた従業員しか見なかったと答えた。

米領バージン諸島にあるリトル・セント・ジェームズ島では、エプスタイン元被告が少女らを性的人身取引していたと疑われており、訪問していた著名人は捜査対象となっている。

ラトニック氏は10日、上院歳出委員会で、「14年間、私は彼と何らかかわりを持たなかった。ほとんど関わりを持たなかった」と強調した。

14年間とは、2005年にニューヨークのエプスタイン元被告の隣の家に引っ越した頃からの期間を指す。ラトニック氏は、エプスタイン元被告とはニューヨークに住んでいた時に出会ったと述べた。

だが、ラトニック氏は米議員らから批判を浴びている。

下院監視・政府改革委員会の民主党トップ、ロバート・ガルシア議員はソーシャルメディアへの投稿で、ラトニック氏が「エプスタイン元被告との関係についてうそをついている」と非難。

「彼は2005年以降エプスタイン元被告とは一切交流していないと述べていたが、今では二人が一緒に事業を営んでいたことが分かっている」と述べた。

開示された資料によると、ラトニック氏はエプスタイン島訪問後しばらくして、エプスタイン元被告と同じ企業に投資していたが、誘い合わせたものかどうかは明らかになっていない。また、他の機会にもアシスタントを通じて連絡を取っていたようだ。

ラトニック氏は10日、2011年にエプスタイン元被告のニューヨーク市の自宅で夕食を共にしたことを否定したが、同年5月にエプスタイン元被告と会う予定だったことを示す資料については認めた。

ラトニック氏はまた、エプスタイン元被告がラトニック氏の子どもの乳母に会うことに関心を持っていたことを示唆する文書についても質問を受けたが、「私とは一切関係ない」と答えた。

トランプ氏の側近であるラトニック氏は、昨年商務長官に就任する前、金融サービス会社キャンター・フィッツジェラルドの最高経営責任者(CEO)を務めていた。(c)AFP