【2月16日  People’s Daily】現在、中国で未発見の石油・ガス資源の約70%は、深層・超深層、複雑な地質構造、非在来型地層などの新領域に埋蔵されている。これらの貴重な石油・ガス資源をどのように見つけ出し、精度の高い「宝の地図」を描くのか?

記者はこのほど「中国石油集団・東方地球物理探査公司(以下、東方物探)」を取材し、その答えを探った。

東方物探の物理探査技術研究センターの文佳敏(Wen Jiamin)主任技師によると、世界で発見された油田・ガス田の95%以上は、地震探査に依存している。その原理はCTスキャンに類似している。まず、人為的な地震波を発生させて原始データを収集し、次に、原始データを三次元画像データ体に変換処理をする。最後に、地質専門家がデータ分析に基づいて石油・ガスの分布法則を判断し、掘削位置を提供する。
  
石油・ガス探査が深層・超深層領域に進むにつれ、地震波発生技術は、伝達深度の不足や、戻ってくる地震波信号の不鮮明さといった課題に直面した。

これらの難題を克服するため、東方物探は「両広一高」(広帯域、広方位角、高密度)技術と装備を開発した。これはカメラで写真を撮ることに例えられる。「広帯域」はカラー写真に相当し、見える地下情報がより豊富になる。「広方位角」は異なる角度から写真を撮ることに相当し、地下の全容を見渡せる。「高密度」はデジタルカメラの高画素に相当し、画素が高いほど写真の品質が良くなる。

「両広一高」を実現するには、一連のハードコア装備と先端技術のサポートが不可欠だ。地層が深くなるほど、より強力な発生能力を持つ震源が必要となる。東方物探の模擬野外データ収集現場には同社が独自開発した「広帯域・大トン数制御震源車」が配置されている。車両重量30トン、中央部の数本の長いパイプは地震波を発生させる重要な装置「振動器」で、この部品だけで5トンの重さがある。

探査作業時、「制御震源車」はナビゲーションに従って設計ポイントまで移動し、地面から地下に向けて地震波発生作業を行う。これが発生させる低周波信号は地層を貫通することができ、深層探査能力を5000メートルから1万メートル以上にまで向上させた。

東方物探の馬磊(Ma Lei)上級専門家は「同社は新しいデータ収集技術を発明し、データ収集の最大受信チャネル数を1万チャネル級から30万チャネル級に引き上げ、同期誤差をミリ秒単位からマイクロ秒単位に低減させた」と説明する。

データ収集工程の次は、処理と解釈の工程である。数十倍にもなる膨大なデータを、可視化された深層地質画像に変換し、それを全景的に解釈するには、大型の地震データ処理解釈ソフトウェアが鍵となる。

数年前までは、国内の大型地震データ処理解釈ソフトウェアは主に輸入に頼っていた。2003年、東方物探は中国初の独自の知的財産権を有する超大型地震データ処理解釈統合ソフトウェアを開発した。その後15年にはアップグレード版を発表し、世界初の5次元データ処理解釈ソフトウェアとなり、ソフトウェア機能はより豊かで完全なものとなった。現在では世界三大物理探査主要ソフトウェアの一つに数えられている。
 
ここ数年、このソフトウェアの開発チームは人工知能技術を取り込んで、データ処理解釈の精度をさらに高めている。東方物探の処理技術研究部人工知能室の耿偉峰(Geng Weifeng)室長は「地震波伝播速度スペクトルのピックアップを例にとると、以前は人手によるピックアップに2か月以上かかっていたが、現在は速度スペクトル知能ピックアップ技術により、処理期間は『週単位』に、さらには『日単位』に短縮され、品質向上と効率化が実現した」と説明する。

過去5年間、東方物探は国内の油田・ガス田において、3か所の1兆立方メートル規模の天然ガス埋蔵区域と5か所の1億トン規模の石油埋蔵区域の特定に貢献し、2本の1万メートル級の科学探査井の位置確定と順調な掘削の実現を支援した。また海外では80か国以上、300社以上の石油会社にサービスを提供し、営業収入は多年にわたり世界の地球物理探査業界で首位を維持している。(c)People’s Daily /AFPBB News