“南朝鮮”から“敵対国家”へ…北朝鮮が描く統一なき未来
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【02月10日 KOREA WAVE】北朝鮮が第9回朝鮮労働党大会で、キム・ジョンウン(金正恩)総書記の娘を軸とする「4代世襲」を既成事実として定着させる作業を一段と進めるとの見方が示されている。
韓国・統一研究院・統一政策室のパク・ヨンジャ先任研究委員は5日、「北朝鮮の第9回党大会、政治・対南分野の観戦ポイントと展望」と題する報告書で、2025年9月にキム総書記が「革命伝統の継承と革命の後備隊育成の問題が立派に解決された」と自評した発言を想起し、このように指摘した。
パク・ヨンジャ氏は、これについて「キム・ジョンウン唯一指導体制の強化とともに、指導体制の一部である後継問題の基本路線が4代世襲に固まったことを意味する」と分析する。そのうえで「後継者教育を受けていると評価される娘本人でなくとも、内外に4代世襲を当然視させる戦略を進めている」と説明した。
党大会で予定される党指導部人事については、新顔を大量に登用するより、検証済みの人物を軸に据え、これまで成果を示した「若い世代」が中枢に進出するとの見通しを示した。
とりわけ注目すべき動きとして、2025年に展開されたキム総書記にささげる「忠誠の手紙贈呈集会」を挙げた。これは2023年にも続いた事業で、各道や社会主義愛国青年同盟、人民軍、社会安全省に加え、在日・在中朝鮮人総連合会が主導した全国規模の「忠誠の手紙リレー」の成果を総括する性格を持つ。
パク・ヨンジャ研究委員は「この事業の内在的な戦略目標は、キム・ジョンウン体制の下で第9回党大会後の国家運営を担う、青年層中心の新進幹部を選抜する準備にある」と指摘した。
また、北朝鮮が南北関係を「二つの国家」として固定化するため、その路線を反映し、党規約の序文を全面的に修正、または廃止する可能性が高いとも予測した。具体的には「統一戦線」「民族」「祖国の統一発展」「南朝鮮」「民族自主」「民族大団結」「祖国の平和統一」「民族の共同繁栄」といった概念を退け、代わりに「国家」と「愛国」を前面に押し出すとみる。
パク・ヨンジャ研究委員はさらに、北朝鮮が「二国家」路線の正当化に向けた言説を体系化している点にも言及した。キム総書記の演説で「敵対国(韓国)と統一を語ること自体が執着と固執の表れにすぎない」「このように宿敵関係にある二つの国家が統一された例が世界史にあるのか」「どちらか一方が消滅しなければならない統一を、なぜ我々が選ぶのか」といった発言が相次いだことは、「敵対的二国家論」を現実的な論理として強めたことを示すと分析した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News