【2月9日 AFP】ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪は8日、アルペンスキー女子滑降が行われ、リンゼイ・ボン(米国)が転倒して骨折し、奇跡のメダル獲得の望みが絶たれた。

ボンはスタートからわずか十数秒後、最初のジャンプで旗門に接触するとバランスを失い、空中で体をねじらせてそのまま雪上に落ちた。

コース下に集まった数千人の観客は、大型スクリーンに映し出された転倒映像を見て静まり返った。

前十字靱帯(じんたい)を断裂しながらもメダルを狙っていた41歳のボンのその姿は、ミラノ・コルティナ五輪の痛ましい映像の一つとして象徴されるだろう。

その後、ボンは担架に固定され、救助ヘリによって空中へとつり上げられながら搬送された。観客からは温かい拍手が送られた。

治療を行った病院は「左脚の骨折を固定する手術が必要」になったと発表した。

同じ米国のブリージー・ジョンソンは金メダルを獲得したものの、「彼女のことが心配でたまらない」と、ボンへの思いをまず口にしていた。

2010年のバンクーバー大会でこの種目の金メダルを獲得していたボンは、19年に現役引退したものの、慢性的な右膝の痛みを抑えるための手術を受けた後の24年に現役復帰していた。

その物語をメダル獲得で締めくくるかに思われていたが、今年1月末に行われたW杯で転倒し、前十字靱帯を断裂していた。

イタリア到着後、「まだメダルを争える」と主張していたボンだが、「転倒前と比べて、今の自分のチャンスが同じでないことは分かっている」とも語っていた。(c)AFP