6日午後、ソウル警察庁で2回目の事情聴取に臨むハロルド・ロジャース氏(c)news1
6日午後、ソウル警察庁で2回目の事情聴取に臨むハロルド・ロジャース氏(c)news1

【02月09日 KOREA WAVE】ECクーパンの個人情報流出問題が米韓両国の外交課題に発展し、収束の兆しは見えていない。韓国内では10余りの政府機関が調査を進める一方、米国議会も動き、クーパンは二重の圧力に直面している。問題を巡る米韓の受け止めの差は大きく、同社の立場は一層難しくなっている。

クーパン韓国法人の暫定代表であるハロルド・ロジャース氏は、2月23日に予定される米下院司法委員会の公聴会に出席する見通しだ。クーパン米国本社も文書提出や証言を含め、調査への全面協力を表明した。

米議会が代表を招致した背景には「クーパンへの差別はない」とする韓国政府の説明が受け入れられなかったとの見方がある。公聴会では、韓国政府や国会がクーパンに向けてきた調査や聴取の内容が俎上に載り、「クーパン差別」論が焦点になる可能性が高い。

米側の動きは、ロジャース氏が6日に警察の2回目の事情聴取に臨んだ時期と重なり、注目を集めた。下院司法委は招致状で、クーパンを標的とした一連の措置や米国人幹部に対する起訴の可能性に触れ、「革新的な米国企業に対する韓国政府の圧力が急激に強まっている」と指摘した。

もっとも、米政府・議会が問題提起を続ける一方、韓国側では見解が割れている。ウィ・ソンラク(魏聖洛)国家安保室長は米国通商への影響について、バンス米副大統領が提起した点に触れ、「クーパン側のロビー活動の産物と断じるのは難しい」と述べた。

これに対し、チョ・ヒョン(趙顕)外相とルビオ米国務長官の会談でクーパンを示唆する発言が出た後、韓国政府高官の一人は「外交問題というより、特定企業の米国でのロビー活動が招いた事態と見るべきだ」との見解を示した。

業界では、問題を単なるロビー活動の結果と片付けても解決には至らないとの声が強い。関係者は「影響は否定できないが、米国をここまで動かす規模とは考えにくい。関税を巡る米韓の駆け引きの中で、クーパンが一種の『人質』になっているのではないか」と話す。別の関係者も「米国にとってクーパン自体の重要性は高くない。関税交渉や今後の関係設定で、他国への示威として活用する狙いがある」と分析する。

こうした見方から、23日の公聴会までに米韓当局が積極的に意思疎通を図る必要があるとの指摘が相次ぐ。事態が長引けば、クーパンは両国の狭間で経営リスクが拡大する恐れがあり、公聴会を契機に韓国政府との関係がさらに悪化する可能性も否定できない。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News