2024年12月25日、ソウル龍山区の大統領官邸近くで、警察車両を挟み保守団体と進歩系団体がそれぞれ集会を開いた(c)NEWSIS
2024年12月25日、ソウル龍山区の大統領官邸近くで、警察車両を挟み保守団体と進歩系団体がそれぞれ集会を開いた(c)NEWSIS

【02月09日 KOREA WAVE】韓国で、国民が感じる社会的葛藤の度合いが、3年ぶりに改善したことが分かった。一方で、最も深刻な葛藤として「進歩と保守の対立」が引き続き首位を占めた。

韓国保健社会研究院が6日公表した「社会統合の実態診断および対応策(Ⅻ):社会認識変化の多次元性」によると、研究チームは2025年7月14日から9月1日にかけ、全国の19~75歳の男女3009人を対象に「2025年 社会統合実態調査」を実施した。同研究院は2014年以降、毎年調査結果を公開している。

調査では、「社会統合の認識度」と「社会的信頼水準」が10点満点でそれぞれ4.87点、5.70点となり、2014年以降で最も高い水準を記録した。周囲から精神的・物質的支援を受けられる度合いを示す「社会的支援」も6.39点で過去最高となり、国家への誇りは4点満点中3.03点と初めて3点を上回った。生活満足度(6.63点)や幸福感(7.01点)など主観的ウェルビーイングの指標も、調査開始以来で最も前向きな数値を示した。

ただ、欧州社会調査との比較では、生活満足度や幸福度がポルトガルやハンガリーなど欧州の下位国と近い水準にとどまり、さらなる改善余地があると分析した。

一方、低下が目立つ指標もある。階層移動のしやすさを示す社会移動性は4点満点で2.57点と、2015年以降で最低となった。ボランティア参加率は2014年の27.4%から2025年には14.1%へと半減近く落ち込み、寄付参加率も同期間に33.9%から18.1%へ急減した。

社会葛藤の深刻度を示す「社会葛藤」スコアは4点満点で2.95点と、前年(3.04点)から小幅に低下した。2022年の2.85点以降、上昇が続いていたが、今回の調査で改善に転じた。

最も深刻だと認識された葛藤の1位は、前年に続き「進歩と保守の葛藤」(3.48点)だった。2位は首都圏と非首都圏(3.00点)、3位は正規職と非正規職(2.96点)。男女間(2.50点)や住宅所有者と非所有者(2.61点)の葛藤は比較的低水準だった。

交流意向に関する設問では、所得や学歴が異なっても一緒に活動できるとの回答が、食事、交際・結婚、趣味、社会活動のいずれでも80%超と高かった。一方、政治的立場が異なる場合は低下し、交際・結婚が可能との回答は59.9%にとどまった。ただし2023年の41.8%と比べれば、受容度は全体として改善したと研究陣はみる。

宗教や人種の違いは、政治的立場よりも交流の壁となりやすく、宗教が異なる場合に交際・結婚が可能との回答は57.7%、人種が異なる場合は43.0%だった。

政治的自己認識では、「非常に保守的」「非常に進歩的」「概ね進歩的」との回答が増え、「概ね保守的」「中道」は減少した。年齢層別にみると、19~39歳では中道や両極の割合がやや増え、40~59歳、60歳以上では「概ね保守的」が大きく減った。研究陣は、極端な二極化が進んだとは言い難く、若年層の政治志向が保守化したとも断定できないと指摘する。

研究チームは「政治的分化は懸念ほど極端ではなく、定期的で十分な標本規模に基づく科学的分析が重要だ」としたうえで、「進歩―保守の葛藤が最も深刻と認識される現状を踏まえ、建設的な解消策を模索する必要がある」と強調した。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News