【2月6日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領が、主要空港と鉄道駅を自身の名前に改名することに協力すれば、連邦のインフラ資金凍結を解除すると上院民主党トップに提案していたと、複数の米メディアが5日に報じた。

米CNNとNBCは、ニューヨークのペン駅や首都ワシントンのダレス国際空港がトランプ氏の標的になったと伝えた。

両局は匿名の関係者の話として、トランプ氏はニューヨークのインフラ事業向けに保留されていた資金について、ニューヨーク州選出のチャック・シューマー上院議員が駅と空港の改名に協力するなら凍結を解除すると持ちかけたという。シューマー氏はこの提案を拒否したと伝えられた。CNNによると、提案は1月に行われたという。

ニューヨーク州とニュージャージー州は現在、両州を結ぶトンネルに使われるはずだった160億ドル(約2兆5000億円)の連邦資金が凍結されていることをめぐり、政府を相手取って訴訟を起こしている。

ニューヨーク州選出のジェリー・ナドラー下院議員は、ダレス空港とペン駅の改名を試みる行為を「恐喝まがいのやり口」と批判している。

世界各地の建物に自らの名前を掲げてきた不動産業界出身のトランプ氏は、前例のない規模のイメージ戦略と建設計画を通じて、国に自身の痕跡を残そうとしてきた。

昨年12月、トランプ氏が任命した首都ワシントンの総合文化施設ケネディ・センターの理事会は「トランプ・ケネディ・センター」への名称変更を決議した。

一方で、トランプ氏はフランス・パリの凱旋(がいせん)門に似た「インディペンデンス・アーチ」の建設を推進し、さらにホワイトハウスに新しい舞踏室を建設するために歴史ある東館を取り壊している。

政府機関に自身の名前や肖像を広範囲に付けようとしているトランプ氏の動きは、前例がないものだ。建物やインフラは政治的な利用を避けるため、通常は大統領の退任後または死去後に命名される。(c)AFP