【2月6日 AFP】米国のトム・ローズ駐ポーランド大使は5日、ポーランドのブウォジミェシュ・チャジャスティ下院議長がドナルド・トランプ米大統領に対し「言語道断かついわれのない侮辱」をしたと主張し、在ポーランド米国大使館はチャジャスティ下院議長と「今後一切の取引を行わない」と発表した。

ローズ大使はX(旧ツイッター)に、「米国とポーランドの関係を損なう者、そしてポーランドとその国民のために多くのことをしてきたトランプ氏をけなす者は決して許さない」と投稿した。

ポーランドのドナルド・トゥスク首相は同日、Xに「ローズ大使、同盟国は互いに説教し合うのではなく、尊重し合うべきだ」「少なくとも、ここポーランドでは、パートナーシップとはそういうものだと理解している」と投稿した。

チャジャスティ下院議長は2日、トランプ氏をノーベル平和賞に推薦する米国とイスラエルの共同提案を批判。

「トランプ大統領をノーベル平和賞に推薦する動きは支持できない。ふさわしくないからだ」と記者団に語った。

チャジャスティ下院議長は、ポーランドはトランプ政権との同盟関係よりも、北大西洋条約機構(NATO)や国連、世界保健機関(WHO)といった「既存の同盟関係を強化」すべきだと述べた。

チャジャスティ下院議長は、欧州諸国への追加関税、デンマーク自治領グリーンランド併合の脅し、2001年9月11日の米同時多発攻撃を受けて始まったアフガニスタン戦争で米国以外のNATO加盟国の部隊は「少し後方、最前線から少し離れたところにとどまっていた」との発言などを例に挙げトランプ氏のリーダーシップを批判。

「トランプ氏は原則と価値観に基づく政治を無視するばかりか、しばしば国際法にも違反している」と付け加えた。

ローズ大使の批判を受け、チャジャスティ下院議長はポーランドのニュースサイト「オネット」に対し、ノーベル平和賞問題に対する「私の立場は変わらない」と述べた。

その後Xで、「私はポーランドの重要なパートナーである米国を一貫して尊重している」「だからこそ、トム・ローズ大使の発言は遺憾ながら受け入れるが、ポーランドの女性と男性にとって重要なこれらの問題に対する私の立場は変わらない」と付け加えた。

チャジャスティ下院議長は、トゥスク首相率いる親欧州派連立政権の一角を成す「新左翼党」の党首を務めている。ローズ大使は同連立政権と「素晴らしい関係」にあると述べている。

ポーランドの大統領は、トランプ氏の熱心な支持者で保守ナショナリストのカロル・ナブロツキ氏が務めている。

チャジャスティ下院議長1月下旬、他のポーランドの高官数名と共に、米国はNATO同盟国を「これまで一度も必要としたことはない」というトランプ氏の主張を「言語道断」と批判し、「断固として非難されるべきだ」と述べた。

ポーランドは米国主導のNATO連合軍の一員としてアフガン戦争に部隊を派遣。兵士43人と公務員1人が死亡した。(c)AFP