強風と寒波が予報された北朝鮮・平壌市中央区域を歩く市民ら(c)AP/NEWSIS
強風と寒波が予報された北朝鮮・平壌市中央区域を歩く市民ら(c)AP/NEWSIS

【02月06日 KOREA WAVE】北朝鮮で韓国のテレビ番組やK-POPを視聴した若者が公開処刑されていたことが明らかとなり、波紋を広げている。国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」によると、こうした韓国文化の受容が「重大犯罪」として扱われる北朝鮮の実態が、脱北者へのインタビューから浮き彫りになった。

英タブロイド紙デイリー・メールが2月4日に報じた内容によると、アムネスティは2025年、15〜25歳の北朝鮮脱北者25人に対して個別にインタビューを実施。その多くが「韓国文化に触れること自体が重大な罪とされている」と証言した。一部の富裕層は、腐敗した幹部に賄賂を渡すことで処罰を逃れているという。

アムネスティは「韓国のメディアや大衆文化に接した北朝鮮の人々は、労働収容所に送られるか、公開で侮辱される」と指摘。「重罰や、時には死刑に処されることすらある」と深刻な人権侵害の実態を訴えた。

脱北者らによると、北朝鮮では幼少期から「思想教育」の一環として、公開処刑の場に強制的に動員されていたという。40歳の脱北者キムさんは「学校ぐるみで生徒に処刑の場へ行くよう命じられていた。私たちは中学生のときにそれを目撃した」と語った。

こうした厳しい統制があるにもかかわらず、韓国コンテンツの北朝鮮流入は加速しているという。あるインタビュー参加者は「ネットフリックスのドラマ『イカゲーム』を見たという理由で処刑されたという話を聞いた」と述べた。

映画だけでなくK-POPも取り締まりの対象になっており、実際に2021年には、10代の若者が韓国の人気グループ「BTS(防弾少年団)」の音楽を聴いていたことが発覚し、処罰されたとされる。

アムネスティのサラ・ブルックス副局長は「北朝鮮では、韓国のテレビ番組を見ただけで命の危険にさらされるというディストピア的な法律が存在している。処罰への恐怖を利用し、公務員らが利益を得る仕組みが容認されており、とくに金銭的余裕のない人々が深刻な被害を受けている」と警鐘を鳴らした。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News