都市の発展を読み解く「中国の視点」
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【2月12日 People’s Daily】「周礼・考工記」(儒教の経典の一つ「周礼」の一部で、古代中国の工芸品や建築物の構造、寸法、製作技術などを詳細に記した技術書)の言葉「匠人が国を営む」という古代の知恵から、「アテネ憲章」(1933年の近代建築国際会議で採択された都市計画と建築に関する理念)における都市機能の現代的定義に至るまで、人類の理想都市への探求は千年を超えて続いている。「人を中心としたスマートシティ」の構築を探求し「都市が生活をより良くする」という永遠の目標を追求する上で、中国の都市発展をより深く理解するのに役立つ3つの重要な視点がある。
まず「理念」という視点で見ると、「人民の都市は人民が築き、人民の都市は人民のためにある」という理念が、中国の特色ある都市現代化の新たな道筋の基盤を築いている。
上海市の徐匯浜江地区を訪れた外国人専門家のクシュシャさんは、この美しいエリアが商業開発や高級住宅建設に使われず、市民や観光客の公共活動空間となっている様子を見て「非常に素晴らしい」と繰り返し感嘆の声を上げた。
市民の提案を受けて市の中心部に2つの人工的な丘「双子山」を建設したことから、配達員が「ライダー専用住宅」に入居した事例まで、上海は最良の資源を人民に提供し、質の高い供給で人民に奉仕することを堅持しており「人民の都市」という理念が輝きを放っている。
全国を見渡せば、北京市が地下空間計画を発表し、広州市(Guangzhou)では新型公共文化空間が次々に建設されている。都市計画は人びとの実際のニーズに基づき、都市建設は人びとの住みやすさと働きやすさを保障し、都市のガバナンスは人びとによる共同創設・共同統治・共同保有を堅持している。このことがそれぞれ異なる都市においても共通の温もりをもたらすものとなっている。幸福な生活の基盤を絶えず固め続けることで、初めて人びとの獲得感、幸福感、安全感は高まっていくのである。
次に「実践」の視点で見ると、内包的な発展が現代的な人民都市建設の新局面を切り開いている。今日、重慶市(Chongqing)の「デジタル都市運行・ガバナンスセンター」に行けば、データが都市の複数部門にまたがる協調管理をどのように支えているかを見ることができる。
福建省(Fujian)福州市(Fuzhou)の地元の歴史と文化を保存しながら活気のある商業街を造成した「三坊七巷」では、都市の再生がいかに歴史の文脈を留め、民生を改善するかを肌で感じることができる。
江蘇省(Jiangsu)南京市(Nanjing)のかつての石灰石採掘場に建設した「湯山鉱山公園」を散策すれば、鉱山跡地をどのように生態修復して「レジャーの宝の地(景勝地)」へと変貌させたかを実感することができる。
中国の都市の質の高い発展は、ますます強い「模範」の効果を生み出している。国連(UN)のアナクラウディア・ロスバッハ(Anaclaudia Rossbach)事務局長は「中国の経験は参考にする価値がある」と述べている。大規模な量的拡大から既存の資源の質的向上と効率化への方向転換という中国の都市の発展段階の変化は、必然的に都市の内包的な発展を主軸とすることが要求される。「革新、快適、美麗、強靭、文明、スマート」という方向性に焦点を当て、都市発展の理念を転換する中国は、人間中心、集約的効率性、特色ある発展、ガバナンスへの投資・調整協調をいっそう重視しながら、的確に都市発展の質を高めている。
次に「影響」の視点で見ると、「国際公共財」を提供することで中国の責任感が示されている。「15分コミュニティ生活圏」構想を例にとると、この構想は14年の「第1回世界都市デーフォーラム」で上海が率先して提案し、中国全土に広がった。その後、フランス・パリが「15分の街」計画を打ち出した。また最近イタリア・ミラノがメディアで「15分都市」の目標に最も近い都市の一つと報じられた。これは、中国の構想が国際的な共鳴現象を起こしていることを示している。
都市の持続可能な発展は、交流と相互学習の中で共感を生む。都市の持続可能な開発における優れた進捗と功績を表彰する国際的な賞「上海アワード」は、国連の都市持続可能発展分野における対外的なハイレベルな賞となり、「上海マニュアル」は「国際連合人間居住計画(国連ハビタット)」の出版物の中でダウンロード数が上位を占め、「上海指数」は様々な国の都市シーンで試験的に応用されている。
中国が創り出したこの「国際公共財」は、都市化の課題に対応する新たな考え方を提示し、大国の責任と貢献を十分に示している。
今日の中国は、共同建設・共同統治・共同保有を堅持し、都市を人びとの幸福の器とし、発展が日常のささやかな日々を温かく包むようにしている。
これは時空を超えた「歴史の響き」であり、世界の都市文明に対する貴重な贈り物でもある。(c)People’s Daily /AFPBB News