【2月5日 AFP】台湾は5日、米国のドナルド・トランプ大統領が中国の習近平国家主席と電話会談を行ったことを歓迎し、中国が台湾への軍事的圧力を強める中で「地域の安定に寄与する」と述べた。

台湾外交部の陳明祺次長はAFPの単独インタビューで、「この電話でのやり取りについて、私たちはあまり心配していない」と語り、米台関係は「非常に堅固で強い」と述べた。

陳氏は「実際、これは状況の安定に寄与すると考えている。特に中国が台湾海峡やこの地域全体で緊張を高め続けている現状を踏まえればなおさらだ」とし、「この地域の安全保障状況を安定させるための努力は歓迎する」と続けた。

中国国営中央テレビ(CCTV)によると、習氏は電話会談で米中の関係強化にあたり「相互尊重」を呼びかけた一方、台湾への武器売却については警告を発した。

一方でトランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、電話会談を「素晴らしい」と表現し、米中関係は「極めて良好」だと記した。

中華人民共和国(中国共産党)は台湾について、一度も統治したことがないにもかかわらず、自国領土の一部だと主張しており、武力行使による併合も排除していない。

習氏は米国に対し、台湾への武器売却には慎重を期すよう警告したが、陳氏は習氏の発言が今後の米国からの武器購入に影響を及ぼすことはないと述べた。

人口2300万人の台湾は中国との軍事衝突が起きれば大きく劣勢になるとみられている。その中で米国からの武器供与に大きく依存している台湾は、米側から防衛費をさらに増やすよう求められている。

台湾の頼清徳総統は、防衛費を今年はGDP比3%超、2030年までに同5%に引き上げると述べているが、野党が多数を占める立法院(議会)は、軍備調達のための400億ドル(約6兆2600億円)規模の追加予算案を繰り返し阻止している。この資金は、昨年12月に発表された110億ドル規模の米国による武器売却を賄うためのものだ。

陳氏は、今後の武器購入に影響を与える唯一の懸念は、「野党が防衛予算にどう向き合うかという点だ」とし、「現時点では議会側の協力は見られない」と付け加えた。

トランプ氏は4月に北京で習氏と会談する予定だが、陳氏は、両首脳が台湾を犠牲にした「大取引」を行うことを懸念していないと述べた。

「台湾は、世界経済と米国にとって疑いようのない核心的な国益だ。自国の国益を手放すようなことはあり得ない」(c)AFP/Allison JACKSON