【2月5日 AFP】ノルウェー・ノーベル研究所は4日、ノルウェーの元首相で、ノーベル委員会の委員長も務めたトルビョルン・ヤーグラン氏が、少女らへの性的人身取引の罪で起訴され勾留中に自殺した富豪ジェフリー・エプスタイン元被告との報じられている関係について説明を待っていると述べた。

ノルウェーの日刊紙ベルデンスガング(VG)は今週、米司法省が先週新たに開示した300万ページ以上の資料を引用し、ヤーグラン氏がエプスタイン元被告と頻繁に接触していたと報じた。

同紙によると、ヤーグラン氏はエプスタイン元被告にマンション購入のための金銭的援助を依頼したこともある。ヤーグラン氏は同紙に対し、不動産ローンはすべてノルウェーの銀行DNBから調達したと主張した。

ノルウェー・ノーベル研究所のクリスチャン・ベルグ・ハルプビーケン所長は記者団に対し、ヤーグラン氏による本件についての説明を待っていると述べた。

「トルビョルン・ヤーグラン氏がノーベル委員を務めていた間にジェフリー・エプスタイン氏から多額の金銭的利益を受け取っていたことが判明した場合、当研究所の倫理規定に反したことになる」と述べた。

だが、ヤーグラン氏からの説明がまだない点を指摘し、早まった判断を下すつもりはないと付け加えた。

「われわれは、トルビョルン・ヤーグラン氏自身が書面で提供した説明を読んだ上で真剣に検討することに関心を持っている」と述べた。

ヤーグラン氏は2009年1月~2015年3月にノーベル平和賞受賞者を選考するノルウェー・ノーベル委員会の委員長を務めた。また、1996~1997年にノルウェーの首相を務めたほか、2009~2019年には欧州評議会の事務局長を務めた。

VGによると、別のやり取りの中で、エプスタイン元被告はヤーグラン氏に対し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領との会談の設定に協力するよう依頼した。

公開された資料によると、ヤーグラン氏は2018年に米ニューヨークにあるエプスタイン元被告の家に滞在したほか、2015年と2018年にも仏パリにあるエプスタイン元被告のアパートに滞在した。

ヤーグラン氏とその家族は2014年、カリブ海にある「エプスタイン島」への旅行を計画していたが、最終的に中止となった。

ヤーグラン氏は1日夜、日刊紙アフテンポステンに対し、エプスタイン元被告との関係を維持したことは「判断を誤った」と語った。

ノルウェー政府は2日、著名な外交官モナ・ユール氏を、エプスタイン元被告との疑惑の関係に関する調査が完了するまで、停職処分とした。

ユール氏は、1990年代初頭のオスロ合意につながったイスラエルとパレスチナの秘密交渉において重要な役割を果たした。

新たに公開された資料では、ノルウェーのメッテ・マリット皇太子妃とエプスタイン元被告の親交に関する詳細も明らかになった。(c)AFP