北朝鮮、核・ミサイル13種を開発、4種はすでに実戦配備完了か…“多様化する核兵器”開発
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【02月04日 KOREA WAVE】北朝鮮が過去5年間で13種類の核・ミサイル兵器体系を開発した。そのうち4種類は実戦配備が完了、2種類はまもなく実戦配備される見込みで、残りは依然として課題が残っている――こんな分析が2月2日に発表された。
米スティムソン・センターの北朝鮮専門メディア「38ノース(38 North)」によれば、北朝鮮初の固体燃料型大陸間弾道ミサイル(ICBM)である「火星18型」は、2023年4月に初の試験発射が実施され、同年末までに実戦配備された可能性が高いという。固体燃料ICBMは液体燃料型より燃料注入にかかる時間が短く、燃料を搭載したまま長期間保管可能で、機動性と秘匿性に優れる。また、北朝鮮は2019年ごろから固体燃料エンジンの開発を継続してきたことから、技術力もあるとみられる。
2021年以降、頻繁に試験発射された地上・海上発射型の巡航ミサイル(LACM)は、2023年の「ファサル2型」、2024年の「プルファサル3-31型」へと改良され、地上および海上のプラットフォームに実戦配備されて運用中と38ノースは判断している。巡航ミサイルは低空を長時間飛行でき、比較的小型であるため、敵の戦略資産を奇襲攻撃できる兵器体系とされる。北朝鮮は米国の原子力空母攻撃を目標に開発したとされ、小型化した核弾頭を搭載可能だと主張している。
ファサン31は2023年3月に公開された戦術核弾頭あるいは複数の形態の核弾頭を搭載可能な「核カートリッジ」であり、北朝鮮はさまざまなミサイルに核弾頭を搭載できるよう標準化したモデルとして開発したと主張してきた。38ノースは専門家の分析をもとに「2023年に公開されたファサン31が最適な状態ではなかったとしても、その後の研究開発によって標準化された核弾頭を完成させ、それを搭載した核兵器を生産しているとみられる」と推定している。
北朝鮮は2023年11月、初の軍事偵察衛星「万里鏡1号」の打ち上げに成功した。北朝鮮はこの衛星が正常に軌道に入り任務を遂行中だと主張しているが、実際の性能は検証されていない。2024年にも偵察衛星の打ち上げを試みたが失敗し、その後は進展がない。38ノースは「性能とは別に、まずは打ち上げに成功したことが重要であり、偵察衛星は北朝鮮の優先課題であるため、今後も追加の打ち上げが行われる可能性が非常に高い」と見ている。
一方、実戦配備には至っていないが、開発が完了したとみられる兵器体系として、無人水中攻撃艇(UUV)と偵察用ドローンがある。「ヘイル」という名のUUVは2023年3月に公開され、2025年10月の軍事パレードにも登場した。北朝鮮はヘイルの実戦配備状況を明らかにしていないが、一部では奇襲攻撃用に開発されたとされ、戦略的沈黙による心理的抑止と見る向きもある。
38ノースは「ヘイルは他の核兵器(弾道ミサイルや巡航ミサイル)に比べ性能は劣るとみられるが、軍事的有効性というより、北朝鮮が多様な核兵器運用能力を有していることを誇示するという心理的効果が大きい」と分析している。
北朝鮮の新型ドローン「セッピョル-4型」(偵察用)と「セッピョル-9型」(攻撃用)は2023年7月に初めて公開された後、北朝鮮メディアにたびたび登場している。38ノースは、これらドローンが十分に量産されたか不明であり、偵察・攻撃能力の検証もされていないため、技術的に不完全で実戦配備には至っていない可能性が高いと見ている。
中型の核ミサイル発射可能な潜水艦、極超音速滑空体(HGV)、迎撃回避のための多弾頭ミサイル(MIRV)などについては、依然として完成には時間がかかると予想される。北朝鮮は2023年9月、核ミサイル発射が可能なディーゼル燃料潜水艦「金君玉英雄艦」(2000〜2500トン級)を進水させたが、まだ実戦訓練は実施されていない模様。
また、北朝鮮は2024年6月、多弾頭ミサイルの試験発射で3つの再突入体(RV)とデコイを搭載可能な多弾頭システムを完成させたと主張したが、当時の日米分析ではその成果を評価できるレベルではなかった。38ノースは「多弾頭ミサイル(MIRV)を実戦配備するには、最低でも数年かけて複数回の成功した飛行試験が必要だ」と述べている。
さらに、原子力(核動力)潜水艦、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、ICBMの命中精度向上、超大型水素爆弾といった、北朝鮮が目標に掲げてきた4つの事業の達成状況は不明だ。キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記は2025年12月に8700トン級の原子力潜水艦建造現場を視察し、艦体を全面的に公開したことで、北朝鮮が近いうちに初の原潜を進水させる可能性も示唆された。ただし、北朝鮮が潜水艦用原子炉を建造・試験したという公開情報はなく、その技術力についての判断は保留すべきだと38ノースは見ている。
SLBMについても「実戦発射が可能なレベルの潜水艦が不足しているように見える」とし、北朝鮮はSLBMよりも早く開発・配備が可能な他の水中兵器体系の開発に注力している可能性があるとした。
超大型水素爆弾に関しては、北朝鮮が第8回朝鮮労働党大会で「製造可能な技術を保有している」と述べただけで、その後は関連する動向は確認されていない。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News