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【02月01日 KOREA WAVE】「AIがまだ不得意な分野もあるが、今やAIを使わなければ競争力で後れを取るのが現実だ。自分自身も毎日置いていかれている感覚がある」。グーグルに勤めるAさん(29)は、開発現場の急速な変化をこう語る。

韓国の開発業界では近年、バイブコーディング(Vibe Coding)が急速に広がる一方、新人・若手開発者の就職環境が厳しさを増している。バイブコーディングとは、自然言語で指示を出すだけでAIが機能コードを生成し、開発スピードやアプリ構築の敷居を大きく下げる新しい開発手法を指す。

日常会話のような言葉でプログラムを組める手軽さから、現場での活用は急拡大している。入社1年目の開発者、ソンさん(26)は「今の開発者の多くがバイブコーディングを使っていると思う。入社前に個人でサービスを作る時も、プロンプトを入力してAIが生成したコードを活用していた」と話す。

一方で、不安の声も根強い。開発者向けコミュニティでは「2~3年後には開発者という職業が消えるのでは」「一人で全部できてしまう時代が来た」といった悲観的な意見も見られる。特に影響を受けているのが、就職活動中の学生や経験の浅い“ジュニア”層だ。

Aさんは「新卒・若手の採用機会が減っているのを実感する」とし、「企業は、AIがまだ十分に担えないAI研究分野や、修士・博士レベルで専門性を持つ人材を優先する傾向が強まっている」と指摘する。

こうした傾向はデータにも表れている。韓国労働研究院のチ・サンフン主任研究員は、昨年12月の報告書で「生成AIが若手ソフトウェア開発者の業務を代替、あるいは再編する圧力は今後も続く可能性が高い」と分析した。

地域別雇用調査やICT実態調査、求人データを分析した結果、2024年のソフトウェア開発者の求人は前年より約9000人減少。特に「経験3年未満」の新人層は大きく減った一方、3年以上の経験者は4万2000人増加した。地上研究員は「全体の求人件数が激減したわけではないが、新人需要は経験者より速いペースで縮小した」と説明する。

中央大学AI学科のイ・ジェソン教授も「バイブコーディングによる就職市場の変化は不可逆的で、今後さらに進む」とみる。「もはやAI支援型プログラミングの時代で、AIの助けを借りながらでも一定水準に到達できる人だけが市場に残れる」と語る。

もっとも、AIが人間の開発者を完全に置き換えるとの見方には慎重だ。既存にないコードを書く高度な設計や、新しい言語・概念を用いた開発は、現時点では人の領域とされる。Aさんは「AIに作業を任せることで、人はアイデアを具体化する力や創造性、AIに意図を正確に伝えるコミュニケーション力がより重要になる」と話す。

ソンさんも「大半がバイブコーディングを使っていても、最終的な検証は人が担う」とし、「完全な新卒には厳しいが、企業がソフトウェアとAI投資を続ける限り、開発者需要が消えるわけではない」と見通す。

AIの普及が仕事の形を変える中、開発者に求められる役割も、確実に次の段階へ移りつつある。【news1 ユ・チェヨン記者、シン・ユンハ記者】

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