ドライバーで頭をめった刺し、女性殺害したスーダン人難民申請者に拘禁29年 英
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【1月31日 AFP】英イングランド中部コベントリーの裁判所は30日、難民申請者を受け入れる政府借り上げのホテルで働いていた女性を殺害したとして殺人罪などで起訴されたスーダン人難民申請者の男に対し、拘禁29年の判決を言い渡した。
デン・チョル・マジェク被告は2024年7月、小型ボートで英国に不法入国。2024年10月20日にイングランド中部ウォルソールの鉄道駅で一児の母のリアノン・ホワイトさん(27)を襲撃し、ドライバーで23回刺して殺害した。
マジェク被告は午後11時ごろ、自身が滞在する「難民ホテル」での勤務を終えたホワイトさんを駅まで尾行し、ドライバーで頭部に19か所の傷を負わせた。この攻撃で、ホワイトさんは致命的な脳損傷を負った。
マイケル・スール判事は、マジェク被告はホワイトさんの家族に大きな喪失をもたらし、被害者への「共感」を全く示さなかったと付け加えた。
同判事「この執拗(しつよう)な暴行は悪質で残忍だ」と非難し、被告に不利な証拠が圧倒的多数だと付け加えた。
スール判事によると、マジェク被告は起訴事実を否認。英国に不法入国した時点で18歳だったと主張していたが、鑑定の結果、実際には25~28歳であることが分かったという。
陪審は2時間余りの審議の後、全員一致でマジェク被告を殺人罪と攻撃用武器としてドライバーを所持した罪で有罪とした。
英国各地のホテルには、数万人もの難民申請者が収容されている。長年にわたり物議を醸してきた政策だが、中道左派・労働党政権は難民申請者をホテルに収容するのを終わらせると表明している、
ホワイトさんの家族は法廷で読み上げられた声明で、マジェク被告を「悪魔のようで人間とは思えない」と評した。
裁判では、マジェク被告は事件前、難民ホテルの女性スタッフ3人を長時間「不気味に」見つめていたとして、警備員に通報されていたことが明らかになった。
殺害の動機は明らかになっていないが、マジェク被告は事件の日の夕方、たばこを吸いにホテルを出た際に、ホワイトさんのそばを通り過ぎていた。
ホワイトさんに致命傷を負わせた後、マジェク被告がズボンに付着した血をぬぐう場面が防犯カメラに捉えられていた。
マジェク被告は午前0時13分にホテルに戻り、血まみれのサンダルを運動靴に履き替えた。その後、通報を受けて殺害現場の駅に向かう緊急車両が見える駐車場で、他の難民申請者たちと一緒に踊っている場面を目撃されている。
ホワイトさんの母親、ドナさんはマジェク被告を「邪悪な悪夢」と評し、「二度と外の世界に出てこないことを願う」と述べた。
裁判所の前では、反移民を掲げる極右活動家トミー・ロビンソン氏らがイングランドの旗を振っていた。(c)AFP