国連は財政破綻危機、事務総長が警告 7月にも資金枯渇か
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【1月31日 AFP】国連のアントニオ・グテレス事務総長は30日、国連が財政破綻の瀬戸際にあり、7月までに資金が枯渇する可能性があると警告し、各国に分担金の支払いを呼び掛けた。
国連は慢性的な資金不足に直面している。一部の加盟国が支払いを義務付けられている分担金を全額支払わず、期日通りに支払わない国もあるため、採用凍結や人員削減を余儀なくされている。
グテレス氏は書簡で、「すべての加盟国が分担金を期日通りに全額支払う義務を果たさない場合、加盟国は差し迫った財政破綻を防ぐため、財政ルールを根本的に見直さなければならない」と述べた。
米国のドナルド・トランプ政権はここ数か月、一部の国連機関への資金拠出を削減し、義務的分担金の一部についても支払いを拒否または先延ばしにしている。
トランプ氏はしばしば国連の存在意義に疑問を呈し、その優先事項を攻撃している。
国連の最高意思決定機関である安全保障理事会は、米国とロシア、中国(いずれも常任理事国であり、拒否権を持つ)の間の緊張により、機能不全に陥っている。
トランプ氏は今月、「平和評議会」を立ち上げたが、これを国連のライバルに仕立て上げようとしていると指摘する声もある。
■「維持不可能」
150以上の加盟国が分担金を支払っているにもかかわらず、2025年末時点で16億ドル(約2470億円)が未払いとなっている。これは2024年の2倍以上に上る。
グテレス氏は書簡で、「現状は維持不可能だ。国連は構造的な財政リスクにさらされている」と記した。
グテレス氏の報道官の一人、ファルハン・ハク氏は記者会見で、国連はこれに関連して加盟国に未使用の資金を返還しなければならないという問題にも直面していると述べた。
グテレス氏も書簡でこの問題について、「われわれはカフカ的な(不条理で悪夢のような)悪循環に陥っている。存在しない資金を返還するよう求められているのだ」と指摘。
「現実は厳しい。歳入が大幅に改善されない限り、昨年12月に承認された2026年度予算を完全に執行することはできない」「さらに悪いことに、過去の傾向からすると、通常予算の資金が7月までに枯渇する可能性がある」と付け加えた。(c)AFP