「エネルギー官僚ゼロ復帰」…韓国・産業省の存在感に陰り、気候省に人材集中
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【01月27日 KOREA WAVE】1948年の商工省発足以来、韓国経済成長の中核を担ってきた産業通商資源省の存在感が、官僚社会で揺らいでいる。最近実施された事務官級の転入公募で、いわゆる「古巣復帰」を希望した気候エネルギー環境省の職員が一人もいなかったためだ。
今回の人事結果は、エネルギー政策の重心が「産業振興」から「将来(気候)対応」へと移りつつある現実を映す一例とも受け止められている。
産業省は今月5~12日にかけて全省庁を対象に事務官級の転入希望者を募った。しかし、エネルギー機能の移管に伴い気候省へ移った職員のうち、産業省への復帰を望むケースは皆無だった。気候省関係者は「省内からの応募はなかった」と明かした。
一部では、産業省の組織縮小にもかかわらず、局長・課長級への昇進機会などを理由に、気候省所属のエネルギー担当者が古巣復帰を望んでいるとの観測もあった。だが、今回の転入・転出結果を巡り、官庁内外では「短期的な混乱はあっても、中長期のキャリア面では気候省の方が有望だとの認識が定着しつつある」との見方が出ている。
気候省の発足は、イ・ジェミョン(李在明)政権誕生前から官庁街の「台風の目」とされてきた。現政権は引き継ぎ委員会段階から、気候危機対応を単なる環境保護ではなく、国家経済の生存が懸かる将来産業戦略と位置づけてきた。
従来の産業省体制では、エネルギー政策が低廉な電力料金による産業界支援に縛られ、カーボンニュートラルや再生可能エネルギー転換という世界的潮流を十分に反映できなかったとの問題意識が強かった。こうした背景から、政府は環境省の規制機能と産業省のエネルギー担当次官組織を切り離し、統合して気候エネルギー環境省を発足させた。
当初は「規制」と「振興」という性格の異なる機能の融合に懸念もあったが、今回の公募結果は、その不安よりも「気候・エネルギー一体化」という政策ビジョンが官僚から高く評価されていることを示している。
さらに、与党・共に民主党の政策委員長出身で、イ・ジェミョン政権1期内閣において大統領の側近とされるキム・ソンファン(金星煥)気候エネルギー環境相が、気候・エネルギー政策を国政の前面に押し出している点も影響したとみられる。気候・エネルギーが国政の核心課題となる中、実務官僚も短期的な組織上の不便より、政策中枢に残る選択を取ったとの分析だ。
特に、気候省が企画財政省から気候エネルギー関連の財政機能を引き継ぎ、数兆ウォン規模の気候対応基金とエネルギー特別会計を運用する体制となった点は象徴的だ。政策立案に加え、財政執行権限まで手にした気候省が名実ともに気候・エネルギー政策の司令塔として位置づけられ、官僚社会でも中長期的な影響力と成長性を見据えた選択が続いているとの見方が強い。
気候省関係者は「発足初期ゆえ定着までの苦労はあるが、気候対応とエネルギー転換が国家の核心議題となる中で、ここで役割を果たしたいと考える職員は少なくない」と語る。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News