韓国・李在明政権、AI電力不足で「原発回帰」…新設2基に加え追加も検討
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【01月27日 KOREA WAVE】韓国のイ・ジェミョン(李在明)政権が、ムン・ジェイン(文在寅)政権時代の「脱原発」路線から距離を置き、新規原発2基の建設を含む第11次電力需給基本計画を原案通り推進する方針を固めた。人工知能(AI)産業などによる電力需要の急増とカーボンニュートラルの両立を見据え、原子力を不可欠な基幹電源と位置付けた「実用主義的な方向転換」と受け止められている。
キム・ソンファン(金星煥)気候エネルギー環境相は26日、政府世宗庁舎で記者会見し、第11次電力需給基本計画に盛り込まれた大型原発2基と小型モジュール原子炉(SMR)1基の建設計画を予定通り進めると明らかにした。さらに次期第12次電力需給基本計画では、原発の追加建設も検討対象とし、原発と再生可能エネルギーを軸とする「二本立て」へ政策の重心を移す考えを示した。
同省は昨年12月と今月7日に計2回の政策討論会を開き、二つの世論調査機関を通じて国民の意見を集めたと説明した。結果では、拡大が必要なエネルギー源として再生可能エネルギーと原発が上位を占め、原発が必要だと答えた割合は80%を超え、新規原発に賛成する回答も60%を上回った。
イ・ジェミョン大統領はこれまで、新規原発について「立地や安全性が確保されれば進めるが、現実性は低い」と述べており、政府が第11次電力需給基本計画を修正するとの観測も出ていた。しかし政府は、石炭・ガス火力の削減圧力と電力需要の増大を理由に、原発を再び基幹電源の柱に据える判断へ踏み切った。
キム・ソンファン氏は「電力部門は石炭と液化天然ガス(LNG)中心の構造から脱却する必要がある」と強調し、石炭火力は2040年までにゼロにし、LNGも削減しながら水素転換や非常用電源化を進めるべきだと述べた。その上で、再生可能エネルギーと原発を同時に拡大し、再エネの不安定さはエネルギー貯蔵装置(ESS)や揚水発電で補い、原発については安全性と運転の硬直性を改善すると説明した。
建設日程も再確認された。SMRは2035年、新規原発2基は2037年と2038年にそれぞれ稼働を始める計画で、今回の決定はこれをそのまま反映したという。立地公募や確定に一定の期間を要するものの、許認可と着工が進めば目標時期に大きな支障はないとの見通しを示した。ただし、立地選定では地域の受容性が重要な変数となり、住民の反発が強い地域では推進しない考えを示した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News