【三里河中国経済観察】寧夏発改委の王漢武主任「都市・農村融合で共同富裕」
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【2月3日 CNS】「都市と農村の融合発展を進めることは、内需を拡大し、質の高い発展を後押しする上で大きな潜在力を秘めている」
寧夏回族自治区(Ningxia Hui Autonomous Region)発展改革委の党組書記で主任の王漢武(Wang Hanwu)氏はこのほど、三里河中国経済観察のインタビューでこう述べた。都市と農村の融合発展を進めるため、寧夏は全国に先駆けて、新型工業化、新型都市化、農村の全面的振興を一体的に推進し、都市・農村融合を促す「実施意見」を打ち出し、「五大プロジェクト」の実施を全面的に展開した。これにより、都市と農村の融合発展は新たな成果を上げているという。
王漢武氏は、近年の進展を次の3点で説明した。
第一に、産業と都市の連動効果が継続的に表れている。寧夏は近年、産業チェーン、産業拠点、産業パーク、産業クラスターの「四大高度化プロジェクト」を実施してきた。「第14次五か年計画」期間に入ってから、同自治区の工業付加価値は年平均7.9%増となり、都市部の常住人口は累計で6.2%増加した。2024年の都市化率(常住人口ベース)は68.2%に達し、「産業が都市を興し、産業が人を呼び込む」という流れが一段と形になってきたという。
第二に、工業と農業の相互補完が加速している。寧夏は産業振興を軸に農村振興を進め、工業化の発想で特色農業を育てている。特色農業の高度化計画を深く進め、県域の富民産業の育成を加速させるとともに、農家と結びつき農家を支える仕組みを整え、農産品の加工・流通企業を県城や郷鎮に集積させている。寧夏全体の農産品加工・転換率は75.8%に達し、農産品加工業の総生産額は1000億元(約2兆2717億円)を突破した。「第14次五か年計画」期間の年平均成長率は9.3%だという。
第三に、都市と農村の一体化が着実に進んでいる。寧夏は都市・農村の市場体系、インフラ、公共サービス整備を統合的に進め、計画・建設・ガバナンスの融合水準を高めてきた。公共サービスの均等化でも新たな進展があり、「第14次五か年計画」以降、都市住民と農村住民の所得は年平均でそれぞれ5.6%、8.2%増加。都市・農村の所得格差を示す比率は、2020年の2.57から2024年には2.34へと縮小した。
「協調発展を堅持し、都市と農村の融合と地域連携を促進すること」は、中央経済工作会議が示した2026年の重点課題の一つでもある。
王漢武氏は、寧夏は2026年、中央経済工作会議の方針に基づき、新型工業化、新型都市化、農村の全面的振興を統合的に進め、産業発展、インフラ、公共サービスの一体化を推進すると説明した。農業・農村の現代化を加速させるとともに、計画、産業振興、基盤整備、ガバナンス、能力強化、富民を重点任務として着実に進め、地域間格差と都市・農村格差を引き続き縮小し、共同富裕を着実に前進させる方針だという。
具体策として、王漢武氏は次の6点を挙げた。
第一に、計画によるけん引を強める。自治区全体を「一枚の盤」として捉え、「第15次五か年計画」の策定と合わせて国土空間計画や各種分野別計画と整合を取り、都市と農村を有機的な一体として統合的に構想する。産業発展、人口集積、都市・農村建設の好循環をつくり、相互に促進する。
第二に、産業振興による支えを明確にする。県域を基本単位に、特色化・差別化を重視する。農林牧漁をバランス良く発展させ、スマート農業、グリーン農業、高品質農業、ブランド農業を統合的に推進し、第一次・第二次・第三次産業の融合発展を進める。
第三に、基盤整備と質の向上を全面的に進める。都市の内実を充実させる発展を堅持し、都市診断と都市更新を一体的に推進する。「千万工程」の経験を学び活用し、「塞上江南・美しい農村」プロジェクトを実施し、自治区・市・県の3段階でモデル村を各100カ所整備する。農村インフラの整備度、公共サービスの利便性、居住環境の快適性を高める。
第四に、住民の増収を促す。富民を都市・農村融合発展の中心目標と位置づけ、農村産業の育成を強化し、農民が産業の付加価値からより多くの利益を得られるようにする。都市・農村住民の所得増加を経済成長と歩調を合わせ、所得格差の縮小を継続的に進める。
第五に、制度面の後押しを強める。農村から移動した人口の市民化を科学的かつ段階的に進め、都市に移り住む農民の合法的な土地権益を保障し、「進むことも戻ることもできる」状態を整える。農村振興への投入を維持し、農業支援・農村支援・農民富裕化政策の効果を高める。いわゆる「三農」分野の改革を深化させ、資源や生産要素が都市と農村の間で円滑に流れるようにする。
第六に、統治能力を高める。コミュニティ運営の改革を進め、「完全なコミュニティ」や「組み込み型コミュニティ」の整備を加速し、共に築き、共に治め、共に享受するガバナンスの枠組みをつくる。農村ガバナンスも強化し、「塞上楓橋」メカニズムを整え、農村の悪習改革を着実に推し進め、住民の切実な課題を効率的に解決していく。
都市と農村の融合発展は、中国式現代化の推進と全人民の共同富裕に直結する重要課題だ。寧夏は「五大プロジェクト」をてこに、政策の連携を強めながら、都市と農村の融合発展をさらに前進させていくとしている。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News