世界平和統一家庭連合(統一教会)のハン・ハクチャ総裁(左)と、新興宗教「新天地イエス教証しの幕屋聖殿」(新天地)のイ・マンヒ総会長(c)news1
世界平和統一家庭連合(統一教会)のハン・ハクチャ総裁(左)と、新興宗教「新天地イエス教証しの幕屋聖殿」(新天地)のイ・マンヒ総会長(c)news1

【01月26日 KOREA WAVE】政教癒着を巡る韓国検察・警察合同捜査本部は、新興宗教「新天地イエス教証しの幕屋聖殿」(新天地)を取り巻く疑惑の解明に向け、連日、教団を離脱した元信者や元幹部から基礎的な事実関係を聴取している。集団的な政党入党が教祖の指示によるものだったのか、その動機が何だったのかを立証できるかが、捜査の成否を左右するとみられる。

合同捜査本部は19日以降、新天地から除名された元幹部らを参考人として相次いで呼び、「国民の力」への党員大量加入疑惑や、「2人目の実力者」とされた元総務の横領疑惑などについて確認を進めている。

捜査対象となっている主な政教癒着疑惑は▽2021年11月の国民の力大統領候補予備選▽2023年の同党大会▽2024年の総選挙――に至るまで、新天地信徒が組織的に党員登録したとされる点だ。発端は、ホン・ジュンピョ(洪準杓)前大邱市長が提起した疑惑で、イ・マンヒ総会長と会った際、「信徒10万人余りが国民の力の責任党員として登録し、当時の大統領候補だったユン・ソンニョル(尹錫悦)氏を支援した」と聞いたとして、いわゆる「10万人党員説」を公にした。

合同捜査本部は、除名された関係者の男性から「2021年の大統領候補予備選を前に、指導部が党員加入を指示し、地域ごとの割当や達成方法まで具体的な指示があった」との供述を確保した。元信徒らは、保守志向が強い教団内で、新型コロナウイルス流行当時に検察総長だったユン・ソンニョル氏が新天地への家宅捜索を阻んだとの認識が広がり、「恩返し」を意識する雰囲気があったとも語っている。

捜査では、新天地が「ピラティス作戦」と称し、信徒の大量入党を推進していた実態も把握された。2023年の内部テレグラムには、「文面で勧誘しない」「対面で勧める」「信用不良者は除外」「中立義務のある公職者には勧誘しない」など、詳細な指示が残されていた。離脱者の証言では、こうした手法で国民の力に入党した信徒は約5万人に上るとされ、教団全体(約31万人)の16%前後に当たる。

新天地の疑惑は、世界平和統一家庭連合(統一教会)事件と構図が酷似する。旧統一教会では、ハン・ハクチャ(韓鶴子)総裁と幹部らが、2023年の国民の力党大会を前に、ユン・ソンニョル氏の妻キム・ゴニ(金建希)氏側が支援する党代表候補を後押しする見返りとして、比例代表公認を約束された疑いで起訴された。特検の捜査では、総裁の指示・承認の下、教人2400人余りを入党させたと認定されている。

この前例を踏まえ、2021年の国民の力予備選で新天地信徒の入党がイ・マンヒ総会長の指示に基づいたかを解明できるかが、捜査の核心となる。合同捜査本部は「1人目の指導者の裁可なしに入党を進めることは不可能だ」との元幹部の供述も得た。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News