【1月24日 AFP】中欧ハンガリーのラーザール・ヤノシュ建設・交通相(50)は23日、同国にはトイレ掃除をさせる「移民がいない」なら、少数民族ロマの人々にさせればよいと発言したことをめぐり、非難を浴びた。

4月12日に予定されている総選挙に備えるイベント中での発言。独立系世論調査では野党がリードしている。

​​ロマはハンガリー最大の少数民族で、人口950万人の約7%を占めるが、しばしば差別に直面している。

オルバン・ビクトル首相は「移民ゼロ」政策を宣言しているが、ハンガリーは近年、労働力不足に対処するため、特定の第三国からの「ゲストワーカー(外国人労働者)」数万人を受け入れている。

ラーザール氏は22日夜、西部バラトンアルマーディで、「移民がおらず、ハンガリーの有権者は他人が使ったくそまみれのトイレを掃除したがらない。そこで、誰かがインターシティ列車のトイレ掃除をしなければならないとなると、国内にいる予備軍を活用しなければならない。予備軍とはハンガリーのロマ社会のことだ」と述べた。

野党党首の・マジャール・ペーテル氏は、ラーザール氏を「あらゆる一線を越えている」と非難し、「公職から身を退く」よう強く求めた。

複数のロマ団体もラーザール氏を非難し、この発言はロマを社会の最下層に追いやるものだと述べた。

ロマ差別と闘うUccu財団のシェナシ・シルビア代表は、地元ニュースサイト「ロマ・プレス・センター」に対し、「選挙運動のたびに『ジプシー(ロマ)カード』が使われるのは言語道断だ」と語った。

ロマの記憶をめぐる政治活動に取り組む「1ハンガリー協会」のラチ・ベラ代表は、ロマを「予備軍」とする見方を否定。

「周りを見れば、ロマの人々は建設作業員、起業家、知識人などとして既に働いている」と語り、ラーザール氏は謝罪して辞任すべきだと付け加えた。

ラーザール氏はフェイスブックへの投稿で、こうした批判を「典型的なリベラル派の空想的な改革主義」だと一蹴し、自身と政府はロマの統合に多大な貢献をしてきたと述べた。(c)AFP