中国海警、領有権争う海域で転覆船からフィリピン人船員を救助
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【1月23日 AFP】<更新>中国とフィリピンが領有権を争う南シナ海のスカボロー礁付近で貨物船が転覆し、中国海警局の船がフィリピン人乗組員17人を救出したと、23日に中国軍が発表した。救助された船員のうち2人が死亡した。
フィリピン沿岸警備隊によると、乗組員21人を乗せたシンガポール船籍の貨物船「M/Vデボンベイ号」が、22日午後8時30分(日本時間同日午後9時30分)ごろに救難信号を送った。
中国人民解放軍南部戦区は、中国側が黄岩島と呼ぶスカボロー礁の北西55カイリで船が転覆したと発表。この地域はフィリピン北部から約260キロの距離に位置している。
南部戦区は中国のSNS「微博(ウェイボ)」に、「指令を受けた近くの中国海警船2隻が直ちに救助に向かった」とし、23日午後0時30分(同午後1時30分)時点で「17人が救助され、そのうち14人は安定した状態、2人が死亡し、1人が治療を受けている」と投稿した。
残る4人の乗組員については、捜索救助活動が続けられている。
在フィリピン中国大使館が公開した写真には、フィリピンから中国へ鉄鉱石を運んでいたとみられる船の乗組員が救助され、治療を受けている様子が写っていた。
資源の豊富なスカボロー礁は、フィリピンと中国の間で対立が発生する火種となっており、両国ともに周辺海域を自国の領土と主張している。
フィリピン沿岸警備隊の声明によると、同国の船舶も転覆地点に向かっており、船の位置は「フィリピンの排他的経済水域内」にあると指摘した。また、救助要請を出した時点で、船はすでに25度傾いていたという。(c)AFP