【1月22日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領(79)は21日、スイス東部ダボスで開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、欲しくてたまらないデンマーク自治領「グリーンランド」を「アイスランド」と混同して何度も言い間違えた。明らかな失言だが、ホワイトハウスは否定している。

トランプ氏は、北極圏におけるロシアと中国による安全保障上の脅威を理由に、グリーンランドを米国が領有すべきだと強く主張している。

トランプ氏はダボス会議での演説で、「私はNATO(北大西洋条約機構)を支援している。私がアイスランドについて話すまで、彼らは私を愛してくれていた」「私に言えるのは、アイスランドに関して、NATOは米国を助けてくれないということだ。きのうはアイスランドのせいで株価が初めて下落した。だからアイスランドはすでにわれわれに多大な損失を与えている」と述べた。

トランプ氏が言及していたのはグリーンランドのことで、海を挟んで隣接するアイスランドのことでないことは明らかだった。

演説後、ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は、ジャーナリストのリビー・ディーン氏がX(旧ツイッター)に投稿した「トランプ氏はグリーンランドとアイスランドを3回ほど混同したようだ」という投稿に反論。

「いいえ、リビー、彼(トランプ氏)は混同していない。演説原稿ではグリーンランドを『ピース・オブ・アイス(piece of ice、氷のかけら)』と呼んでいた。実際、グリーンランドは氷のかけらなのだから。混同しているのはあなたの方だ」と述べた。

ダボス会議での演説中、トランプ氏はいつものように、テレプロンプターに流れる原稿から頻繁に逸脱した。

認知機能の問題は、トランプ氏にとってデリケートな問題となっている。

トランプ氏は2024年大統領選で、ジョー・バイデン前大統領が認知症を患っていると主張して攻撃した。

一部の民主党議員らは最近、大統領が身体的または精神的な問題で職務遂行不能となった場合の権限移譲と解任手続きを定める合衆国憲法修正第25条の発動を求めている。

その根拠として、トランプ氏がノルウェーのヨーナス・ガール・ストーレ首相に送った書簡を挙げている。

19日に公開された書簡の中で、トランプ氏は昨年のノーベル平和賞を授与されなかったことへの不満を表明。さらに、グリーンランド領有への意欲を改めて示した。

「私は八つ以上の戦争を阻止した。それにもかかわらず、あなたの国は私にノーベル平和賞を授与しないと決めた。これを踏まえると、私はもはや純粋に平和のみを考える義務を感じない」とノーベル平和賞を受賞できなかった不満をぶちまけた。

だが、ノーベル平和賞の受賞者を選定するのはノルウェー政府ではなく、独立したノルウェー・ノーベル委員会であり、怒りの矛先も間違えている。(c)AFP