1月20日に訪れたソウル鍾路区敦岩洞の簡易住宅村にあるパク・ドンミョンさん(58)の部屋(c)news1
1月20日に訪れたソウル鍾路区敦岩洞の簡易住宅村にあるパク・ドンミョンさん(58)の部屋(c)news1

【01月21日 KOREA WAVE】1月20日、ソウル市鍾路区敦岩洞のチョッパン村にあるパク・ドンミョンさん(58)の部屋。温度計は2.2度を示していた。当日午前8時のソウルの気温は氷点下12度だった。

二十四節気の「大寒」にあたる20日、厳しい寒波に見舞われたソウル市鍾路区敦岩洞と龍山区東子洞一帯のチョッパン村(簡易宿泊所が集まる地域)は人影がまばらだった。住民の多くは寒さを避けて部屋に閉じこもり、外に出た人も「本当に寒い」「なぜこんなに冷えるのか」と口にしながら、熱いインスタントコーヒーで体を温めていた。厚手の防寒着が欠かせない。午前8時時点のソウルの気温は氷点下12度だった。

それほどの寒さの中でも、敦岩洞のチョッパンに住むパク・ドンミョンさん(58)が冬をしのぐ暖房は電気マット一枚だけだ。扉を開けると室内にもかかわらず冷気が先に伝わる。パクさんは布団に身を埋めたまま取材に応じ、ダウンコートに帽子、マスクも外さなかった。

部屋の隅に置かれた温度計は徐々に下がり、扉を閉めた状態で2.2度で止まった。パクさんは「ボイラーを動かせばお金がかかる。頼めるのも限度がある。スラックスに毛布をかけて寝るしかない」と語る。

両足を見せながら「ビニールハウスで寝て凍傷になり、病院で1年半過ごした」と打ち明けた。足の指は失われていた。それでも「外で寝る経験が長いから、まだ耐えられる」と苦笑した。

暖房器具があっても、火災への不安から夜眠れない住民もいる。近くのチョッパン2階に住む60代の男性は前夜、ほとんど眠れなかった。部屋にボイラーはなく、電気ストーブが一台あるが、つけたままにするのが怖いという。「火事で自分だけが死ぬならまだしも、他人を巻き込むわけにはいかない。ストーブが気になって眠れなかった」と肩を落とした。

寒波の影響は食事の場にも及んだ。敦岩洞チョッパン村内で住民協同会が運営する「マウル食堂」は、排水管の破裂で当面休業との張り紙が出ていた。店内の床には水が広がり、凍結した配管から水が逆流した痕跡が残っていた。

1月20日に訪れたソウル龍山区東子洞の簡易住宅がある建物の共用洗面所(c)news1
1月20日に訪れたソウル龍山区東子洞の簡易住宅がある建物の共用洗面所(c)news1

龍山区東子洞のチョッパン村で会ったソ・ドングォンさん(62)も厳しい冬を送っている。9年目になるという住まいの共用洗面所は水道が完全に凍結し、蛇口をひねっても一滴も出ない。床の洗面器に残った水も凍りついていた。「夏ならシャワーを浴びられるが、冬はここでは無理だ。家主に5年言い続けても何も変わらない」と嘆く。

ソ・ドングォンさんは月に4枚配られる銭湯のクーポンで、週に一度、体を洗う。体調が悪く冷水は使えないという。「事故に遭ってから、寒いと脚がきしむ。手にもしびれが出るので冷たい水は触れない」と話した。

ソ・ドングォンさんの部屋も2坪ほどで、床暖房は半分にしか入らない。すきま風が強く、扉付近の空気はとりわけ冷たい。「昨夜も2時間しか眠れなかった」と語り、外へ出る足元は裸足にスリッパだった。「汗をかきやすく、凍傷が怖いから靴下は履かない」という。

建物の階段にはつららが垂れ、落ちた水が凍って滑りやすくなっていた。足が不自由なソ・ドングォンさんは手すりを強く握りながら「冬は寒さに加えて道が滑る。外出できない。数日前も公園の公衆トイレへ向かう途中で転びそうになった」と振り返った。

疾病管理庁の「2025~2026年シーズン寒冷疾患救急室監視結果」によると、昨年12月1日から今月19日までに全国で寒冷疾患の患者は215人、死亡者は7人に上った。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News