【1月20日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区の戦後統治と再建を監督する「平和評議会」を巡り、米政府が評議会の恒久的議席と引き換えに10億ドル(約1600億円)を拠出するよう各国に求めていることが、AFPが19日に確認した評議会の憲章により明らかになった。これに対し、主要同盟国は慎重な反応を示し、専門家の間では、「金で席を買う国連安全保障理事会」になぞらえる声も出ている。

米ホワイトハウスは、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、ハンガリーのオルバン・ビクトル首相、カナダのマーク・カーニー首相らを含む各国首脳に対し、トランプ氏自身が議長を務める評議会への参加を打診した。

AFPが確認した評議会の憲章によると、加盟国の任期は最長3年だが、議長による更新が可能。ただし、「憲章発効後1年以内に、現金で10億ドル以上を平和評議会に拠出した」場合は、この限りではないとされている。

主要同盟国のフランスとカナダの初期反応は、いずれも慎重だった。

フランスのジャンノエル・バロ外相は19日、議会での討論の中で「現時点ではフランスは受け入れられない」と述べ、評議会の憲章は、国連(UN)が支持している戦後ガザの復興・統治の枠組みを超える内容だと指摘した。

さらにバロ氏は、「フランスの国際的な約束、とりわけ国連加盟国としての立場と両立しない。これはいかなる状況でも疑問視されるべきではない」と語った。

フランスは、米国、中国、ロシア、英国と並ぶ国連安全保障理事会の常任理事国で、拒否権を持つ5か国の一つだ。

一方、カナダ政府筋は、カーニー首相が評議会への招待を受け入れる意向を示した後も、議席獲得のために支払いを行うつもりはなく、実際に支払い要請も受けていないと明らかにした。

国際問題に詳しい米ジョージ・ワシントン大学のポール・ウィリアムズ教授はAFPに対し、10億ドルで恒久的議席を与えるという提案は、トランプ氏が「拒否権を自分一人が握る形で、『金で席を買う』国連安保理にしようとしていることを示している」と指摘した。

なお、憲章にはガザへの言及はなく、評議会は「紛争の影響を受け、またはその脅威にさらされている地域において、安定を促進し、信頼できる合法的な統治を回復し、永続的な平和を確保することを目指す国際機関」と説明されている。(c)AFP/Charlotte CAUSIT, Matthew PENNINGTON