【1月22日  People’s Daily】ピックルボールの試合やロボットサッカーの試合が賑やかに繰り広げられ、ゲル状の新素材の雪氷や「パワーアシスト外骨格」がひときわ「目を引く」、2025年の「中国国際サービス貿易交易会(CIFTIS)」の9大テーマの一つであるスポーツサービス展示エリアは見どころが多く、中国スポーツ産業の発展における盛んな原動力が映し出されていた。

グリーン・省エネ新素材の開発企業「北京凝基新材料科技(Iced Hydrogel)」のブース前では、多くの来場者が小さなテーブルを囲み、北極熊の形をした「人工氷」を好奇心あふれる目で眺めていた。「触ると冷たいし、なぜ室温でも溶けないの?」、北京の大学2年生のウイグル女性・グリズィエさんが訊ねた。

ブーススタッフの閔焙飛(Min Beifei)さんは「これは普通の『氷』ではなく、ゲル状の新素材の雪氷で、見た目や触感は自然の雪氷に近いが、周囲の温度が高くなっても解けずに形を保つ」と説明した。

小さな一塊の「氷」に「蓄冷」の新技術が秘められている。北京理工大学(Beijing Institute Of Technology)の張凱(Zhang Kai)教授は「わがチームが開発したこの雪氷新素材は、多くの分野で利用できる。交易会で展示されたカーリングテーブルやスポーツリハビリ用冷却パック製品に加え、移動式スケートリンクの設営やアイスアリーナの改修にも応用でき、先進的な蓄冷技術でエネルギー消費が削減できる」と紹介した。
 
ロボットのさまざまな利用シーンを全国展開する「陶朱新造局(Taozhu Xinzao Ju)」のブースでは、ロボットサッカーの試合が行われていた。「陶朱新造局」は、知能化技術によるインフラ・施設の管理サービス企業「首程控股(Shougang Holdings)」傘下のロボットテクノロジー体験店の新ブランドだ。交易会ではロボットサッカーのほか、ロボットダンスやボクシングなど様々なスポーツパフォーマンスが披露された。「北京首程機器人科技産業」の葉芊(Ye Qian)董事長は「ロボットスポーツを通じて、より多くの人びとにテクノロジーがもたらす新しい可能性を見てほしい」と考えている。

展示品から本格的な製品へ、科学技術イノベーションがスポーツの新たな姿を形作りつつある。

万里の長城(Great Wall of China)の構造物の一つで明代に建設された大型の砦櫓「九眼楼長城」のミニチュアの前では、来場者たちが軽量な「パワーアシスト外骨格」を装着して階段を登り、「長城登頂」を気軽に楽しんだ。「北京動網天下科技(Dongsport)」が展示したシミュレーション漕艇器では、河北省(Hebei)から来た王(Wang)さんがペダルを踏み、腕を曲げ伸ばししながら、面白そうにボートレースを体験していた。王さんは「交易会は今年が2度目だが、ここではスポーツ産業の日進月歩の発展を肌で感じることができる」と話す。

テクノロジーの力で、スポーツはより面白く、より身近なものになった。中国工業経済学会の江小涓(Jiang Xiaojuan)名誉会長は「スポーツがインターネット、IoT、人工知能などの技術と深く融合するにつれ、より多くの人びとがより自由にスポーツの楽しみを享受できるようになっている」と指摘する。

展示エリアに置かれた卓球台では、ボールが打ち返されるたびに、傍らの大画面にボールの軌道、ネット越えの高さ、速度、回転数、打者の反応時間などのデータが鮮明に表示された。多くの卓球愛好家を惹きつけたのは「北京瑞蓋科技(Beijing Rigour Technology)」の「卓球リプレイ審判システム」だ。同社の張衛華(Zhang Weihua)副総裁の説明によると、これは高精度の卓球ボール検出・追跡アルゴリズムを採用し、ボールの軌跡と落下地点を分析するシステムで、ワールドカップやワールドテーブルテニス(WTT)など数多くの卓球大会に卓球リプレイシステム(TTR)ビデオ審判サービスを提供し、ナショナルチームをはじめとするさまざまなレベルの卓球チームに科学的トレーニングサポートを提供している。

卓球だけではなく、同社が独自開発した「中国ホークアイ(鷹の眼)」は、サッカー、スヌーカー、テニス、バレーボールなどの競技ですでに応用されている。張副総裁の話によれば、「中国ホークアイ」を搭載した「サッカー知能システム」がアジアサッカー連盟(AFC)U20アジアカップなど国際大会で使用されるに伴い、海外の育成クラブから協力の打診が入り、同社の技術サービスは徐々に世界へと広がりつつあるという。

「中国ホークアイ」は、人工知能、組み込みチップ、ビッグデータ、5Gなどの技術を融合し、複数の運動物体の追跡分析をミリ単位の超高精度を実現しているという。「我々は自主的な研究開発に力を入れ、会社の研究開発員の比率は約80%に達し、これまでに国内外で50件以上の特許とソフトウェア著作権を取得している」、張副総裁はこう強調する。

中国のスポーツサービスのスタンダードと実践経験も、より多くの国や地域に普及しつつある。

華体集団(China National Sports Group)の展示エリアに入ると、ベラルーシ国立サッカースタジアムから、ガボンのオイェム・スタジアム(Stade d'Oyem)、ウズベキスタンのオリンピックシティまで、同集団が建設に携わった海外のスポーツインフラ施設が一枚一枚のパネルに展示されている。

同集団の戦略・資源部の責任者・潘玉鳳(Pan Yufeng)氏は「ウズベキスタンのオリンピックシティプロジェクトを例にとると、我々は、事前の機能計画、競技空間設計、スマートシステム統合から、事後の競技運営とメンテナンス体制の構築まで、全工程にわたる技術サポートと標準コンサルティングを提供した。我々の目標は単に一つの施設を建てることではなく、一つのエコシステムを構築することにある」と語った。(c)People’s Daily /AFPBB News