【1月23日  People’s Daily】先ごろ、中国政府は「スマートコネクテッド・新エネルギー車の製品リコール、生産の一貫性の監督管理の強化および宣伝の規範化に関する通知(意見募集稿)」を発表した。意見募集稿では、企業が消費者にスマートコネクテッド・新エネルギー車の運転自動化レベルやシステム能力などの情報を提供する際、虚偽の表示やシステム能力の誇大広告、誤解を招く宣伝を行ってはならないと提示している。

現在、インテリジェント追従走行、自動追い越し、自動駐車など、運転効率と快適性を向上させる運転支援システムは、多くの自動車、特に新エネルギー車の標準装備となっている。これは技術革新の重要な成果であると同時に、自動車産業に新たな成長分野を切り開いた。

しかし、マーケティングの際、一部の自動車メーカーは運転支援システムの能力を誇大に宣伝している。一部の消費者は誤った認識を持ち、運転支援機能を起動すれば、「手放し運転」や「横になって寝る」こともできると思い込み、交通安全上のリスクを生み出している。監督管理の強化は、自動車メーカーが製品の品質の向上に集中するよう導き、また運転者に運転支援技術を正しく認識し、事故防止の注意喚起をするのに役立つものである。

イノベーションに限界はないが、安全が自動車産業の発展の生命線であることに変わりはない。EV車のバッテリーに関する新しい国家基準が発表され「発火せず爆発しない」仕様へのアップグレードを要求、ドアの取っ手の安全技術の標準化規定の策定準備中、遠隔オンライン方式のアップグレードによって企業が欠陥を隠蔽することを禁止するなど、最近政府の関係部門は一連の強力な措置を講じ、業界の発展のため新エネ車製造の「安全バルブ」を締め、「安全ベルト」をしっかりと結んできた。

企業にとって、研究開発から宣伝・販売までの全プロセスに安全第一の理念を貫き、技術の進歩が確実に人びとに役立ち、人びとに利益をもたらすことを保証してこそ、激しい市場競争の中で信頼と支持を勝ち取ることができる。

自動車のスマート運転技術は発展途上にあり、規制が厳しすぎると「イノベーションの芽」が摘まれてしまうのではないかと懸念する声もある。しかし問題の鍵は、規制が厳しすぎるかどうかではなく、どのように法的規制を行うかによって、安全の保障とイノベーションの活力の「シーソー」のバランスをどう取るかにある。

例えば、「北京市自動運転自動車条例」は、自動運転車の「個人乗用車移動」シーンでの利用支援を強調し、自動運転車の運営、ネットワーク、データなどの安全保障要件を提示している。現在、北京市の高レベル自動運転実証区は60平方キロから600平方キロに拡大され、1000台以上の車両にテストナンバーが発行され、テスト走行距離は3800万キロメートルを超えている。

スマート運転は自動車産業発展の重要な方向性だが、技術の成熟には長期的で膨大な試験と訓練が欠かせない。中国各地の実践から見ると、改革の手法、法治の考え方、試験的な方法を用いて、研究機関と事業者が短期的利益と長期的利益を統合し、技術革新と安全の保障を両立させるように導くことで、初めて新エネルギー車産業は、活力に満ちながら秩序のある発展局面を形成することができる。

安全は発展の前提であり、発展は安全の保障でもある。自動車に限らず、どの産業のイノベーションも安全の軌道から外れてはならない。スマートコネクテッドカーが高速道路を疾走する時、「管理システム」もそのペースに合わせて進化しなければならない。

人工知能が日常生活に浸透する時、規範や基準も更新・完備されなければならない。バイオ医薬品がイノベーションの深みに突入する時、法理や倫理の最低ラインは絶対に踏み越えてはならない。

テクノロジーの「高速列車」に乗ることは確かに喜ばしいことだが、安全に発展するという意識と能力を持続的に高めてこそ、無限の可能性に満ちた未来へと向かうことができるのだ。(c)People’s Daily /AFPBB News