2023年5月10日、ソウル広場で開かれた「タンブラーデー」行事(c)news1
2023年5月10日、ソウル広場で開かれた「タンブラーデー」行事(c)news1

【01月16日 KOREA WAVE】過剰供給により使われずに溜まっている「タンブラー」問題を受け、ソウル市は寄付と再活用を促進する公共プロジェクトを始動する。市民や職員が使わなくなったタンブラーを市に寄付すれば、1個につきコーヒー引換券が提供される仕組みで、再資源化による環境負荷の軽減を目指す。

ソウル市によると、2026年から「タンブラー寄付・再使用」試験事業をスタートさせ、市庁舎内のカフェや主要拠点など3カ所に専用回収ボックスを設置する。まずは市庁勤務者を対象に試行し、成果をもとに2026年下半期以降、市民参加へと拡大する。

この取り組みは、エコ意識の高まりと共に急増したタンブラーの配布が、実際には再使用に結びつかず、放置されるケースが多い現状を踏まえたものだ。カナダの環境保護団体CIRAIGによれば、プラスチック製タンブラーは50回、ステンレス製は220回の使用が推奨されている。

しかし、イベントの景品や企業の販促グッズとして無造作に配布された結果、1人あたりの保有数が過剰となり、未使用のまま保管される「引き出し行き」のタンブラーが大量に生じている。

国会の気候・エネルギー・環境・労働委員会に所属する「国民の力」のキム・ソヒ(金素姬)議員室が2025年10月に実施した全国成人1042人を対象とする調査では、76.7%がタンブラーを保有し、そのうち84%が2個以上を所持していると答えた。一方で、日常的に使用しているのは1個と答えた割合は40.4%にとどまった。

高品質素材で作られたタンブラーがそのまま廃棄されれば、環境への負担が大きく、現状では公的な回収・再利用の仕組みもないため、処理コストが発生する点も問題視されている。

ソウル市はこの点を踏まえ、公的資源の循環モデルを構築することを目指す。回収対象はフタ付きのステンレス製または複合素材のタンブラーに限定し、汚損・変色・破損した製品、陶磁器やガラス製の壊れやすいものは除外する。回収されたタンブラーは洗浄と状態チェックを経て、再使用可能なものだけを選別する。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News