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【01月15日 KOREA WAVE】韓国社会では近年、「大人」をテーマにした書籍やSNSコンテンツが持続的に注目を集めている。これは一時的な流行を超え、「大人らしさ」に対する渇望や不在感が社会全体に広がっていることの表れだという分析が出ている。

大手書店やSNS上では「大人」というキーワードを前面に出したコンテンツの人気が続いている。

教保文庫の2025年12月第5週(12月24日〜30日)週間ベストセラーでは、作家チェ・ソヨンの『大人の品位』が17位にランクインし、翌週には12位に上昇した。作家テスの『大人の幸せは静かだ』も、同書店の2025年年間ベストセラーに選ばれ、直近の週でも18位に入っている。

そのほか、キム・ジョンウォンによる『大人の品格を養う100日筆写ノート』、ユ・ソンギョンの『大人の語彙力』なども読者の関心を集め、後者は2020年の出版以降、ロングセラーとして読み継がれている。

SNSでも同様の動きが見られる。インスタグラムやスレッズでは、「本物の大人とは何か」「大人の言葉と態度」といったテーマの短文やカードニュースが頻繁にシェアされており、共感を呼んでいる。

この現象について、専門家は、社会的に「成熟した大人像」が失われたことに対する集団的な喪失感や不安の表出だと見ている。競争と成果を重視する社会構造の中で、落ち着いた生き方や言葉遣いといった「成熟」を身につける機会が減少し、それを埋めようとする動きが読書やSNSでのコンテンツ消費に現れているという。

嶺南大学社会学科のホ・チャンドク教授によると、かつては家族や地域社会、教育機関などが「大人とはこうあるべきだ」とする基準を提示していたが、現在はそうした機能が大きく弱体化していると指摘する。

ホ・チャンドク教授は「以前の韓国社会は大家族で、農業社会を背景に家族間のネットワークが非常に強固だった。家庭内や地域社会には自然と“おとな”がいた」と述べ、現代に入りSNSが発達し、伝統的な家族のつながりや慣習が弱まったことで、家庭や社会における“大人の存在感”が希薄になったと分析する。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News