【1月17日 東方新報】2026年の春節(旧正月、Lunar New Year)は2月17日で、春節休暇は2月15日から23日までの9日間となる。長期休暇を背景に海外旅行の需要が一段と高まっている。旅行会社やオンライン旅行予約サイトによると、今年は休みをつなげて早めに出発したり、時期を分けて旅行したりする動きが目立ち、出発のピークは2月7日から9日に前倒しになっているという。近距離ではタイや韓国が引き続き人気で、北京発バンコク直行便の航空券は、春節前2週間と比べて144%値上がりした。長期休暇の影響で遠距離旅行も伸び、オーストラリア、ニュージーランド、北欧などのツアー商品はほぼ完売している。さらに、ビザ免除を追い風にトルコやロシアも注目を集め、少人数のカスタムツアーや現地体験を重視する旅行がキーワードになっている。

春節休暇は2月15日から23日までで過去最長となる。旅行予約サイト「去哪児(Qunar)」のデータでは、休暇前に1週間ほど休みを取り、連休前に出発する人が多い。2月9日以降、海外行き航空券の予約数が増え、休暇前日の2月14日にピークを迎えた。レンタカーサービス「租租車(zuzuche.com)」の市場責任者、張暁瓏(Zhang Xiaolong)氏も、出発が前倒しになっていると指摘し、予約データでは2月7日ごろに最初のピークが現れ、その後も11日、13日と段階的に増え、14日と15日に集中するとしている。

休暇が1日増えたことで、まず帰省し、その後に海外へ向かう人も増えた。去哪児によると、2月17日から19日に予約が再び伸び、旧暦2日(春節の2日目)が休暇中の出発の山場となった。航空券価格も上昇傾向が鮮明で、携程(Trip.com)アプリで確認すると、2月15日出発・23日帰着の北京―バンコク直行便の最安値は、1月6日時点で4233元(約9万6346円)だったが、1月12日には5087元(約11万5784円)に上昇した。春節2週間前の2月1日出発・9日帰着の2087元(約4万7501円)と比べると144%高い。去哪児の担当者は、2月16日出発・20日帰着のように遅めに出て早めに戻る日程のほうが割安で、ピーク時より平均で約2割安いと説明する。

目的地では、距離が近く費用も抑えやすいタイや韓国などが主流だ。航空データ会社「航旅縦横」によると、人気の海外都市はソウル、バンコク、シンガポール、クアラルンプール、シドニー、ホーチミンなど。オンライン旅行代理店「途牛(Tuniu)」のデータでも、東南アジアのビーチリゾートや、シンガポール、マレーシア、韓国の都市観光商品の人気が高い。モルディブの冬季予約も前年を上回っている。

一方で、休暇が長くなったことで遠距離旅行が強く伸びている。少人数制のカスタム旅行を手がける「6人游(Friends and Family)」の創業者兼CEO、賈建強(Jia Jianqiang)氏は、同社の海外旅行予約が前年同期比で約50%増える見通しだと述べ、オーストラリア、ニュージーランド、北欧向けの春節向けツアーはすでに完売しているという。旅行会社各社も、今年は「北へはオーロラ、南へは避寒」という二極化が目立つとしており、オーストラリア・ニュージーランド、北欧、スペインやポルトガルなど欧州方面の長距離商品は概ね売り切れの状態だ。去哪児のデータでは、人気が急伸した目的地の上位10のうち韓国を除くほとんどが遠距離で、エジプトのホテル予約は3.3倍、スペイン、オーストラリア、トルコ、ポルトガル、ニュージーランドは2倍超、ノルウェーは1.5倍に増えた。

今年の春節海外旅行では「ビザ免除」と「体験重視」も目立つ。旅行会社や予約サイトの担当者によると、中国人向けのビザ免除を発表したロシアとトルコが人気だ。春秋旅行(SpringTour)の副総経理、周衛紅(Zhou Weihong)氏は、ロシア・ムルマンスクのオーロラツアーが同社の人気商品となり、春節前後の出発分はほぼ完売だと話す。張暁瓏氏は、トルコのビザ免除発表後、春節期間のトルコでのレンタカー予約が前期比80%以上増えたと説明した。衆信旅行(U-tour)のメディア・PRマネージャー、李夢然(Li Mengran)氏も、トルコとロシアへの問い合わせが前期比で30%増えたと述べ、ビザ免除や到着ビザがあるリゾート地としてベトナムのフーコック島なども人気だという。

また、少人数ツアーや現地体験を重視する傾向が強まり、6人前後の小規模ツアーは自由度が高く、専用車や専属ガイドが付く点が支持され、東南アジア路線では主流になりつつある。中青旅遨游科技発展(AoYou.com)の董事長、韓杰氏は、旅行者の志向は「楽しさだけでなく体験の質も重視する方向に進んでいる」とし、定番の欧州に加え、サウジアラビア、オマーン、マダガスカルなどの目的地も支持を集めていると語った。(c)東方新報/AFPBB News