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【01月10日 KOREA WAVE】「多事多難という言葉でも足りない」。韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領がそう振り返った2025年は、韓国政治史においても異例づくしの年だった。非常戒厳令、大統領だったユン・ソンニョル(尹錫悦)氏の弾劾、そして異例の早期大統領選挙を経て、イ・ジェミョン政権は発足した。

就任直後から米韓間の通商・関税協議、民生回復、首脳外交の再建、さらにはAPEC首脳会議(慶州開催)の準備など、重大課題が山積していた。イ・ジェミョン大統領がしばしば「公職者の1時間は5200万時間の価値がある」と強調してきたのは、国家機能を迅速に正常軌道へ戻さねばならないという切迫感の現れである。

イ・ジェミョン大統領は、社会のあらゆる問題に自ら登場した。労災問題では雇用労働相から頻繁に報告を受け、ソウル・明洞での反中デモや政党によるヘイト表現の横断幕問題にも直接介入。脱毛症治療薬の保険適用、ナプキンの高価格是正まで、生活密着型の政策課題にも即応した。

また、各地域でのタウンホールミーティングにも積極的に参加し、市民の声に直接耳を傾けた姿は、「自ら動くリーダー」としての姿勢を印象づけた。

この7カ月での成果も明確だ。米韓間の通商・安全保障交渉の妥結、経済成長率の反転、KOSPI(韓国総合株価指数)4000時代の到来、さらに首脳外交の完全再建は、イ・ジェミョン政権の功績といえる。前政権の失政による「反動的効果」だとする見方もあるが、短期間で国家を「正常化」させた実績は否定できない。

イ・ジェミョン政権は2026年から2年目を迎える。国家の基盤を整えた次は「体質改善」と「未来成長の動力確保」が課題だ。大統領はすでに、規制・金融・公的部門・年金・教育・労働の6大構造改革を来年から本格的に推進する方針を明言している。

これらはいずれも容易な課題ではなく、改革の成否が政権全体の評価を左右する決定的要素となるだろう。

イ・ジェミョン大統領の7カ月間の国政運営を見ると、細部に強く、実務を重視するスタイルが一貫している。地方自治体の首長としての経験から、「できることから即時に処理して成果を出す」というモットーが色濃く表れている。

青瓦台関係者の間では「大統領は仕事そのものからエネルギーを得ている」との声が多く、あらゆる政策課題に対して直接関与する「万機親覧(王があらゆる政を自ら扱う)型」リーダーとしての評価もある。

しかし、そのスタイルが行き過ぎれば、「国政に大統領しか存在しなくなる」危うさも孕んでいる。国務会議(閣議)は生中継されるが、実際には閣僚たちの活発な討論よりも、大統領の指摘や指示が主導する形となっているのが現実だ。

1年目に「すでに任期の10分の1が過ぎた」として公務員に発破をかけたのは正しい。しかし、2年目に入る2026年は「スピード」だけでなく、制度設計の緻密さと社会的合意の構築が必要不可欠となる。

国政の転換期においては「熟考と熟議」の姿勢こそが、持続可能な成果を生む土台となるはずだ。【news1 ハン・ジェジュン記者】

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