【1月5日 AFP】「アンネの日記」で知られるユダヤ人少女アンネ・フランクの義理の姉、エバ・シュロスさんが死去した。英国の慈善団体「アンネ・フランク・トラストUK」が4日、発表した。96歳だった。ホロコーストの事実を後世に伝える活動に生涯をささげた。

家族は「アウシュビッツの生存者であり、献身的なホロコースト教育者、記憶、理解、平和のために尽力した女性を喪失したことへの深い悲しみ」を表明した。

シュロスさんの死去を受け、英国のチャールズ国王とカミラ王妃は声明で「非常に悲しんでいる。私たちは彼女を知ることができたことを光栄に思い、深く敬愛していた」と述べた。カミラ王妃は、シュロスさんが1990年に共同設立したアンネ・フランク・トラストUKの後援者。

1929年、オーストリア生まれ。ナチスドイツが1938年にオーストリアを併合した時はまだ子どもだった。家族はベルギーに逃れ、その後オランダのアムステルダムに移った。アムステルダムの家はアンネの家のすぐそばで、同い年だった2人はよく一緒に遊んでいた。

1942年以降は隠れ家で生活し、1944年に両親と兄と共に捕らえられ、アウシュビッツ強制収容所に送られた。父親と兄は収容所で命を落とした。

1945年に解放された後はロンドンに移り住み、そこで将来の夫と出会った。

母はアムステルダムに戻り、アウシュビッツから帰還したアンネの父、オットー・フランクと結婚した。

シュロスさんと夫は3人の娘をもうけ、英国国籍を取得。シュロスさんはその後、2021年に92歳でオーストリア国籍も再取得した。(c)AFP