北朝鮮が「革命の聖地」に開業したホテルに「プレスルーム」設置…2026年の「開放」に向け加速
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【01月01日 KOREA WAVE】北朝鮮が「キム・ファミリー」の「革命の聖地」として強調してきた白頭山近郊の三池淵市に新設されたホテルに、「プレスルーム(記者センター)」が設けられていたことが確認された。観光を媒介とした段階的な対外開放を、2026年に向けて本格化させる兆しと受け止められている。
朝鮮労働党機関紙・労働新聞は12月23日、三池淵観光地区に建設された5つのホテルの竣工式が20日と21日にかけて開かれたと報じた。20日にはキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記がイッカルホテルと密営ホテルの竣工式に出席し、21日には小白水ホテル、青峰ホテル、ボンナムホテルの竣工式が開かれた。
このうち、キム総書記が娘を伴い重点的に視察した密営ホテルのロビー案内板には、「プルコギ食堂」と並んで「記者センター(press center)」の表示が確認された。北朝鮮メディアは自由な取材が許されず、当局の統制下で活動することから、同ホテルに設けられたプレスルームは、将来的に外国メディアの取材を想定した施設との見方が出ている。
三池淵市は、キム総書記の父キム・ジョンイル(金正日)総書記の生家(白頭山密営)がある場所であり、祖父キム・イルソン(金日成)主席の抗日武装闘争の物語を集約した象徴的地域だ。同時に、白頭山に最も近い北朝鮮側の大都市として、白頭山観光の玄関口・拠点という位置付けも持つ。
北朝鮮は2018年から約4年にわたり、三段階に分けた三池淵市の近代化事業を進め、大型スキー場やホテル群を整備し、「四季型山岳観光地」として宣伝してきた。ホテル、道路、スキー施設を一体化した滞在型観光インフラが整った点を強調しており、7月に開業した北朝鮮最大規模の海岸リゾート、元山・葛麻海岸観光地区と並ぶ観光拠点とする狙いがうかがえる。
今回、プレスルームが設けられたホテルの視察に、外相に当たるチェ・ソニ(崔善姫)外相が同行した点も、三池淵市が「対外開放用」の舞台として準備されていることを示唆している。今後、首脳会談などで訪朝する外国代表団や国際機関、友好国関係者を招き、三池淵市で各種行事を開催する可能性が高い。
キム総書記は2024年12月、元山・葛麻地区を視察した際、「国家の重要な対外事業や政治・文化行事も品位高く開催できる水準に整えられた」と述べ、同地での外交行事開催を示唆していた。三池淵市も同様の規模と格を備えた会場として活用される見通しだ。
また、大型スキー場を擁する三池淵市は、降雪量が多く雪質が安定していることから、国際的な冬季スポーツ大会の誘致候補地ともなり得る。韓国・慶南大学極東問題研究所のイム・ウルチュル教授は「観光再開とともに、政治的負担の少ない冬季スポーツ大会や親善競技、招待型スポーツイベントから国際交流を広げていく可能性がある」と指摘する。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News