【12月31日 AFP】ソマリア各地で30日、イスラエルがソマリランドを国家承認したことに対する大規模な抗議デモが行われた。

ソマリランドは1991年にソマリアから一方的に独立を宣言したが、どの国からも国家として承認されていなかったが、イスラエルは26日、ソマリランドを「独立した主権国家」として正式に承認すると発表した。

ソマリアのハッサン・シェイク・モハムド大統領は、この動きをアフリカ北東部にある「アフリカの角」地域の安定に対する脅威として非難。30日には緊密な同盟国であるトルコを訪問し、この事態について協議した。

30日、首都モガディシオではデモ隊数千人が街を行進し、スタジアムに集結した。参加者は反イスラエルのスローガンが書かれたプラカードやソマリア国旗、パレスチナの旗を掲げた。

デモ参加者の一人、アダン・ムヒディンさんはAFPに対し、「いかなる者にもわが国の主権を侵害させない」と述べ、イスラエルの行動は「明らかな国際法違反だ」と付け加えた。

抗議デモは北東部ラスアノド、中部グリエル、南西部バイドアでも行われた。

グリエルの地元の宗教指導者、シェイク・アハメド・モアリム氏は、「イスラエルとわれわれに共通点は何もない。ソマリランドの人々に言いたい。やつらを近づけるな」と、は述べた。

内戦の傷跡が残るソマリアにおいて、ソマリランドは長年にわたり安定と民主主義の避難所となってきた。

ソマリランドは、独自の通貨、パスポート(旅券)、軍隊を有する。さらに、アデン湾沿いという戦略的な要地にあるため、地域および世界の国々にとって魅力的な貿易・軍事パートナーとなる。

だが、イスラエルがソマリランドを国家承認すると発表したことは、イスラム世界とアフリカ世界全体から非難されており、紛争と分裂を助長するのではないかと懸念されている。

ソマリランドの「首都」ハルゲイサでは祝賀行事が行われ、イスラム教徒が多数を占める地域でイスラエル国旗が振られる珍しい光景が見られた。(c)AFP