K-ビューティー企業にESG評価で明暗…急成長の「シリコン・ツー」が「非常に脆弱D等級」
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【12月30日 KOREA WAVE】世界で注目される「K-ビューティー」だが、その裏で韓国国内のビューティー企業におけるESG(環境・社会・ガバナンス)経営の実態には大きな格差が見られる。特に中小・中堅企業では対応が遅れ、ESG評価で低評価が相次いでいる。
韓国ESG基準院(KCGS)が発表した2025年度のESG評価によると、K-ビューティーの輸出プラットフォームとして急成長しているシリコン・ツー(Silicon Two)は、統合評価で最低ランクの「D(非常に脆弱)」を受けた。同社がESG評価を受けるのは今回が初めてである。
シリコン・ツーは、韓国の中小化粧品ブランド製品を直接買い付け、フルフィルメント(受注から配送までの一括代行)、海外輸送、決済までを一手に担う流通企業で、世界160カ国以上に製品を輸出している。近年は「K-ビューティー・ブーム」を背景に過去最高の業績を記録しているが、ESG経営体制については極めて未熟であると評価された。
同じく中堅企業のアイファミリーSC(コスメブランド「rom&nd(ロムアンド)」運営)と、第1世代ロードショップブランドとして知られるトニーモリー(TONYMOLY)も、統合評価で「C(脆弱)」等級にとどまった。アイファミリーSCは今回が初評価、トニーモリーは6年連続でC等級のままである。両社とも環境(E)・社会(S)分野でD、ガバナンス(G)分野でB評価を受けており、全体として改善の余地が大きい。
一方で、業界大手であるアモーレパシフィックとLG生活健康は、いずれも「A(優秀)」評価を維持。特にLG生活健康は2012年から14年連続でA等級以上を確保しており、アモーレパシフィックも2019年から一貫して高評価を得ている。
中小・中堅のビューティー企業が低評価を受ける背景には、専任のESG組織の不在や、環境・労務・ガバナンス全般を管理する体制が整っていない構造的な制約があるとされる。大企業に比べて人材や予算が限られ、ESG情報の公示経験も乏しいため、評価基準への対応が難しいのが現状だ。
それでも、ESG経営は今後グローバル市場での信頼性や取引の条件としてますます重視されるとみられ、業界内では「長期的な視点での体制整備が必要」との声が高まっている。実際、ESG対応が不十分な企業は、欧州などの海外バイヤーや投資家からの評価を損ねるリスクを抱えている。
業界関係者は「中小・中堅ビューティー企業は、現状ではESGの組織やノウハウ、リソースに限界があるのは事実だが、ESGは今後の事業継続に直結する要素になり得る。早期からの準備が不可欠だ」と指摘した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News