【1月16日 CNS】上方修正、上方修正、そしてまた上方修正――。

このところ複数の国際機関が相次いで、中国経済の成長率見通しを引き上げている。

2025年12月10日、国際通貨基金(IMF)は最新報告書で、中国の2025年の経済成長率予測を0.2ポイント上方修正し、5%とした。さらに2日後には世界銀行(World Bank)も、中国の2025年成長率見通しを0.4ポイント引き上げた。

ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)やドイツ銀行(Deutsche Bank)などの国際投資銀行も中国に強気だ。ゴールドマンは2025年の成長率予測を4.9%から5.0%に引き上げ、2026年と2027年の成長見通しも同時に上方修正した。

今回の上方修正は、世界経済の先行きがなお不安定な状況の中で行われた。IMFが示した2025年の世界経済成長率の見通しは3.2%にとどまり、保護主義の台頭や地政学リスクの不透明感も続いている。こうした中で中国経済が国際機関から改めて評価されているのは偶然ではない。

多くの機関が中国を語る際のキーワードとなっているのが「強さ(レジリエンス)」だ。

IMFのクリスタリナ・ゲオルギエワ(Kristalina Georgieva)専務理事は記者会見で、複数のショックに直面しながらも、中国経済は顕著な強さを示していると述べた。世界銀行も、通年で見れば中国経済は年初の予想を上回る推移となり、とりわけ輸出が底堅さを保っていると評価した。この強さは、マクロ政策による下支えに加え、いわゆる「三本柱」(消費、投資、輸出)が同時に押し上げていることによるという。

2025年の中国政府の重点任務では「国内需要の全面的な拡大」が最優先に掲げられた。家電など消費財の買い替え支援を代表とする一連の政策が継続的に実施され、個人消費の回復を後押ししている。

中国国家統計局によると、2025年1〜9月の社会消費品小売総額は前年同期比4.5%増となり、最終消費支出の経済成長への寄与率は53.5%に達した。これは前年通年より9ポイント高い。ゲオルギエワ氏は、消費のてこ入れが成長に果たす重要性にIMFも注目しており、中国政府が成長の潜在力を引き出すための有力な措置を打ち出していると語った。世界銀行も、緩和的な財政・金融政策が消費と投資を支えていると分析した。

ゲオルギエワ氏は「中国には14億人を超える人口があり、巨大な国内市場を形成している。これは今後の成長の大きな潜在力になる」と強調した。内需だけでなく貿易面でも、中国は底堅さを見せている。各国で保護主義の動きが強まる中でも、2025年1〜9月の中国の貨物貿易総額は前年同期比4.0%増となり、「一帯一路(Belt and Road)」参加国との貿易は6.2%増加した。世界銀行は、輸出市場の多角化が中国の外需の強さを支える重要な要因だとしている。

中国の外貿の強みは、もはや数量面だけにとどまらない。

ロイター通信(Reuter)は、人民元が上昇しても中国の輸出が影響を受けにくい背景として、中国が電気自動車(EV)や太陽光パネル、電池など先端産業で強い競争力を持ち、一定の通貨高を吸収できる点を挙げている。中国の輸出競争力は、価格だけに依存しなくなっているという。

先ごろ開かれた中央経済工作会議では、より積極的で効果的なマクロ政策を実施し、景気の変動に対応した調整を強化する方針を確認した。また「内需主導を堅持し、強大な国内市場を構築する」ことを、2026年の経済運営の最重要課題に据えた。

世界銀行の中国局局長、華瑪雅(Hua Maya)氏は、より積極的な財政政策、構造改革の継続、予見可能性の高いビジネス環境の整備が信頼感を高め、強靱で持続可能な成長の基盤になると述べた。

世界経済の不確実性が増すなか、中国は政策運営の安定性と内生的な成長力によって経済の基盤を支えている。

ゲオルギエワ氏は、中国経済は今後さらに力強い成長を実現できるとし、今後数年にわたり中国の世界経済成長への寄与率は30%前後を維持する可能性があるとの見方を示した。中国の成長は自国の発展にとどまらず、世界経済にとって欠かせない安定の錨(いかり)となっている――記事はこう締めくくっている。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News