【1月7日 CNS】問題をどう認識するかは、すべての出発点となる根本的な課題だ。新たな情勢の下で経済運営を適切に進めるには、まず認識の問題を正しく整理する必要がある。

情勢の変化を踏まえ、ここ数年の中央経済工作会議では、経済運営に関する一定の法則的な認識が整理・提示されてきた。例えば、2021年には「四つの必須」、2022年には「六つの堅持」、2023年には「五つの必須」、2024年には「根本的な保証」および「五つの統合的対応」が示されている。今年の中央経済工作会議でも、改めて「五つの必須」として、経済の潜在力を十分に掘り起こすこと、政策支援と改革・イノベーションを並行して進めること、活力を引き出しつつ適切に管理すること、モノへの投資と人への投資を緊密に結び付けること、内側の力を鍛えることで外部の挑戦に対応すること、という認識が示された。

これらの認識は方向性が明確で、理論性と政策性を兼ね備えており、単なる経験の整理にとどまらず、今後進むべき道筋を示すものとなっている。

「五つの必須」を理解するには、まず新たな情勢を正しく捉える必要がある。結果だけでなく、その背景にある理由を理解することが重要であり、そのためには、現在の経済運営が直面している新たな環境を見極めなければならない。

大国経済を取り巻く環境を見ると、国内と国際という「二つの大きな局面」が急速に変化し、相互に影響し合う時代に入っている。この状況は挑戦であると同時に、機会も内包している。中国共産党第20期四中全会は、「激しい国際競争の中で戦略的主導権を握る」ことを打ち出し、今後5年、さらにはより長期の発展に向けた基本的な方向性を示した。

これを具体的に実行する上で、二つの軸が浮かび上がる。第一は、自国の課題に集中し、国家と民族の発展を自らの力に立脚させることだ。勝ち抜くためには、まず自らが強くならなければならない。そのためには、新たな質の生産力を育成し、新たな発展構造を構築し、戦略的な先手を打つことで大国経済の内的循環を強化し、新たな成長源を生み出す必要がある。

第二は、変化を的確に捉え、変化に対応し、変化を主導する姿勢を持つことだ。困難やリスク、荒波のような試練に正面から向き合い、歴史的主体性をもって乗り越えていくことが求められる。国際環境の大きな転換期を好機として捉え、主体的に国際的な活動空間を切り開き、外部環境を形成していく必要がある。

こうした背景の下で「五つの必須」が提示された。経済運営に即して言えば、経済の潜在力を掘り起こし、発展の可能性を広げるとともに、政策支援と改革を両輪とし、活力と秩序を両立させ、モノと人への投資を結び付けることで、高品質な発展の原動力を引き出し、外部の不確実性に対して内側の確実性で応えるという考え方に集約される。

では、「五つの必須」は具体的に何を意味するのか。

第一に、経済の潜在力を十分に掘り起こすことは、発展の空間を広げ、新たな成長余地を示すものだ。経済運営に圧力がかかる中でも、中国経済は基盤が安定し、優位性と強靭性、潜在力を備えているとの戦略的自信を持つ必要がある。その上で、技術革新と産業革新の好機を捉え、新たな成長点を育成し、過度な内部競争を抑えつつ国際競争力を高めていくことが求められる。

第二に、政策支援と改革・イノベーションを並行して進めることは、経済ガバナンスの強化を意味する。短期的な景気対策にとどまらず、制度改革を通じて高品質な発展の内在的な力を高めることが不可欠だ。「第15次五か年計画」期間においては、政策手段と制度設計を相互に補完させることが重要となる。

第三に、活力を引き出しつつ適切に管理することは、市場と政府の役割を適切に組み合わせることを意味する。政府は必要な分野では積極的に関与しつつ、市場による資源配分の決定的役割を尊重し、法治と国際標準に沿ったビジネス環境を整備することが求められる。

第四に、モノへの投資と人への投資を結び付けることは、経済構造の転換を促す重要な視点だ。人への投資とは、教育、雇用、医療、社会保障などへの公的資源の投入を強化し、人材の能力と可能性を引き出すことを意味する。モノへの投資を否定するものではなく、両者を連動させることで、消費と投資、供給と需要の好循環を生み出すことが狙いだ。

第五に、内側の力を鍛えて外部の挑戦に対応することは、発展と安全を両立させるための要諦である。不確実性の高い時代において最大の確実性は、自国の課題を着実に解決することにある。戦略的視野をグローバルに持ちつつ、主体的に備えを進めることが重要だ。

理論と実践を往復しながら、不断に刷新を続けることが求められている。実践に終わりがないように、理論の深化にも終わりはない。経済の持続的発展と社会の長期安定という二つの成果をさらに発展させていく過程は、真理を探求し、実証し、実行していく過程でもある。

実務においては、「五つの必須」を習近平経済思想の体系の中で総合的に捉え、思想の力を発展の推進力へと転化し、「第15次五か年計画」の良好なスタートを確実なものにしていく必要がある。同時に、中国経済の新たな展開に根差しながら、実践の中で認識を深め、理論の正統性と革新性を両立させ、中国独自の知的体系の構築を加速させていくことが求められている。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News